耳の変形を注意し分割切除、植皮術を慎重に検討する
耳の裏や耳たぶは皮膚が伸びにくく、無理な切除を行うと変形の恐れがあるため、耳の裏2cm×1.5cm、耳たぶ5mm×5mm以上のタトゥーは分割切除、もしくは植皮術を選択する場合があります。
切除術はタトゥーが入っていた部分の皮膚~筋膜上までを取り除き、周りの皮膚を縫い合わせるといった手法であるため、大きなタトゥーを一回の切除で除去すると耳たぶが折れ曲がるように変形したり、耳が後ろに引っ張られるような引きつれや変形を引き起こす可能性があるため、分割切除や植皮術を検討します。
術前に皮膚の伸び具合を確認したうえで、切除範囲を少なくし分割切除を選択する、あるいは植皮術を選択するといった手術計画が重要となります。このような選択は、解剖学を理解した形成外科医が行うことが望ましく、切除範囲を最小限にできるといった技術と症例を多数を持つ医師が執刀することが重要です。