この記事では、痛いニキビについて説明していきます。
フェイスラインや頬にあるニキビが痛く、ストレスに感じている方はいらっしゃいませんか?
今回は、痛いニキビを和らげる方法、痛い原因、部位ごとの原因と対処法などを説明していきます。是非参考にしてください。
1 今すぐできるニキビの痛みを和らげる対処法
ニキビの痛みを今すぐ和らげる方法は氷で冷やすことです。
氷で冷やす
ニキビを氷で冷やすことが効果的です。
ビニール袋などで氷をつつみ、ニキビにあてて冷やしましょう。氷で冷やすことで、痛みや腫れなどを和らげる効果があります。
氷で冷やすことはあくまでも応急処置であり、ニキビを治す方法ではありません。痛いニキビは、炎症を起こしている状態です。長く放置すると、ニキビが悪化し化膿してしまい、ニキビ跡が残る可能性が高くなります。早急に皮膚科に行きましょう。
2 痛いニキビが出来る原因
痛いニキビが出来る仕組みを説明していきます。
ニキビは、皮脂の過剰分泌によって出来ます。原因は、ストレスや睡眠不足です。
ストレスや睡眠不足によってホルモンバランスが乱れ、肌が乾燥します。乾燥した肌を守るために皮脂が過剰に分泌されます。
皮脂が過剰分泌され、ターンオーバーの乱れにより角質が厚くなると、古い角質が溜まりやすくなります。厚くなった角質層は、毛穴をふさぎ、皮脂が排出されないことで毛穴の中に皮脂が溜まります。溜まった皮脂は、ニキビの原因菌であるアクネ菌の栄養源となり、毛穴の中で増殖してしまいます。痛いニキビは、炎症が起きる事によって周りの細胞に刺激を与え、痛みを感じるようになります。
ここからは、痛いニキビが出来る原因を説明していきます 。
2-1 ニキビが悪化してしまう原因
ニキビには段階があり、痛みを伴う症状は悪化している状態です。ニキビが悪化してしまう原因は、ニキビを触る、メイク道具の汚れ、寝具の汚れなどが挙げられます。
ニキビを触る
ニキビが出来ると気になり触ってしまいがちですが、これにより患部に刺激を与え、手に付いた細菌や汚れが毛穴に入ることで悪化してしまうことが痛みを伴うニキビの原因になります。ニキビが出来ても患部を触らないようにしましょう。
メイク道具の汚れ
メイクに使うブラシやスポンジを定期的に洗わず使用していると、化粧品や皮脂の汚れがついています。ファンデーションやチークを塗る際など、汚れが一緒に皮膚に付着し、毛穴に入り皮脂と混ざりアクネ菌の増殖を促してしまいます。定期的に洗い、汚れを落とし清潔に使いましょう。
寝具の汚れ
長期間使用した寝具には、寝ている間に汗や皮脂、体についた汚れによって寝具が汚れている可能性があります。汚れた寝具が顔に触れてしまうと、汚れなどが毛穴に入りアクネ菌の増殖に繋がってしまいます。定期的に、シーツ、布団カバー、毛布、タオルケットなどを洗いましょう。また、枕には、毎日新しいタオルを敷くことをお勧めします。
ニキビができた際は、悪化しないように心がけましょう。
3 痛いニキビを感じやすい部位
痛いニキビを感じやすい部位の原因と対処法を説明していきます。
痛いニキビを感じやすい、アゴ、おでこ、鼻、胸、ワキ、お尻の原因と対策を説明していきます。
3-1 アゴ
アゴに出来るニキビの原因
乾燥
偏った食生活やストレス、間違った洗顔やスキンケアによって肌が乾燥してしまいます。生活習慣を見直し、自分にあった洗顔やスキンケア用品を選びましょう。
また、肌が乾燥している間は、乳液やクリーム、高い水分量の化粧水などを使用し保湿をしましょう。
ホルモンバランスの乱れ
ストレスや食生活、睡眠不足などの生活習慣によるものです。生活習慣を見直し、ストレスを溜めずに健康的な食事をとり、十分な睡眠をとりましょう。
悪化する要素
マスクの摩擦による刺激
マスクがニキビに触れ、摩擦によって刺激が与えられます。悪化させないためには、なるべくマスクをするのは避けましょう。
頬杖
頬杖は、ニキビに触れて刺激を与えてしまい悪化してしまいます。ニキビがあるときは、頬杖をしないように心がけましょう。
3-2 おでこ
おでこにニキビが出来る原因
シャンプーや整髪料の洗い残し
シャンプーや整髪料が毛穴に入ってしまうと、アクネ菌の栄養源となってしまい、増殖に繋がります。洗い残しがないよう、入念に洗い流しましょう。
悪化する要素
髪の毛による摩擦
前髪がおでこにつくと、髪の毛がニキビに刺激を与えてしまいます。ニキビが出来た際は、おでこに髪の毛が触れない髪型にすることをおすすめします。
3-3 鼻
鼻にニキビが出来る原因
皮脂線が多い部位
鼻は皮脂線が多く、皮脂の分泌量が多い部位です。
洗顔する際、優しく入念に洗いましょう。
悪化する要素
メイクの汚れ
鼻の周りは凹凸が多く、メイクを落としにくい部位です。ファンデーションなどの細かい粒子が毛穴に入り、アクネ菌の栄養源になってしまいます。メイクを落とす際は、メイク落としで鼻を入念に落としましょう。
3-4 胸
胸に出来るニキビの原因
服や下着
通気性の悪い服や下着を着用することで蒸れてしまいます。この環境により、アクネ菌が増殖し、ニキビが出来る原因になります。ニキビが体に出来やすい方は、なるべく通気性の良い素材を選びましょう。
悪化する要素
服の繊維などによる摩擦
冬などに着るニットの繊維が直接ニキビに触れると、摩擦により強い刺激を与えてしまいます。ニットが触れないように、肌に優しいインナーなどを着ましょう。
3-5 ワキ
ワキにニキビが出来る原因
皮脂線
ワキも皮脂線が多い部位です。また、ワキを閉じることで毛穴が詰まりやすい部位でもあります。体を洗う際、入念に洗いましょう。
悪化する要素
間違ったムダ毛処理
ムダ毛の処理を行う際、毛抜きやカミソリ、ワックスなどで行うと、ニキビに刺激を与えてしまいます。電動カミソリなどで、ニキビに触れないようにムダ毛の処理を行いましょう。
汗
ワキは、よく汗をかく部位です。汗は汚れと一緒に毛穴に入ってしまい悪化する原因になってしまいます。清潔なタオルなどで、汗を拭きましょう。
制汗スプレー
制汗スプレーは、汗の出口となる毛穴をパウダーでカバーすることで、汗を抑える仕組みになっている製品が多いです。パウダーが毛穴に入り、アクネ菌の増殖に繋がってしまいます。また、毛穴が詰まる原因になりますので、ニキビがあるときは、なるべく制汗剤スプレーを使わないようにしましょう。
3-6 お尻
お尻にニキビが出来る原因
通気性の悪い衣類
お尻にニキビが出来る原因として、きつい下着や通気性の悪いパンツを履くことです。これらは、通気性を悪くし、お尻が蒸れてしまいます。また、きつい下着やスキニーパンツのような細身のパンツを履くことは、毛穴を圧迫し詰まってしまう原因になる可能性があり、ニキビが出来やすくなってしまいます。
悪化する要素
お尻の摩擦
座る際、お尻は摩擦がおきます。ニキビに刺激を与えて悪化してしまいます。お尻にニキビが出来た際は、摩擦が起きにくい下着などでカバーしましょう。
4 痛いニキビが出来たら医師の診察を受けましょう。
痛いニキビが出来た時は、医師の診察を受けましょう。
ニキビが痛い状態は、炎症または化膿している状態です。炎症や化膿した重症化ニキビを、ご自身で治すことは難しいと言えます。適切な施術や処方薬で治すことが大切です。また、ニキビではなく別の疾患の可能性があります。
ニキビによく似ている毛包炎の可能性があります。毛包炎とは、ニキビと見た目が非常に似ていますが原因菌がニキビとは違うため、ニキビの薬では治りません。医師の診断を受け、適切な治療を受ける必要があります。
ニキビが痛い場合は、皮膚科に相談し治療を受けましょう。
5 まとめ
今回は、痛いニキビについて説明しました。
・痛いニキビができたら、氷で冷やし、皮膚科に行く
・痛いニキビは、アクネ菌の増殖による炎症が起きている状態
・痛いニキビは、ニキビを触る、メイク道具の汚れ、寝具の汚れによるもの
・痛いニキビは、アゴ、おでこ、鼻、胸、ワキ、お尻に出来やすい。
・痛いニキビが出来たら皮膚科に行き、医師の診断を受ける。
痛いニキビは、炎症が起きているサインです。悪化する前に治療を受けましょう。
この記事の監修
皮膚外科医
大山 希里子
経歴
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平成25年
藤田医科大学 卒
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平成27年
東京都立墨東病院皮膚科
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令和1年
東京イセアクリニック 入職
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令和2年
セルリアンタワーイセアクリニック院長就任
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令和3年
東京イセアクリニック 美容皮膚科診療部長就任