今回はかゆいニキビについて説明していきます。
頬やあごに出来たニキビに、我慢できないようなかゆみを感じることはありませんか?この記事では、ニキビがかゆくなる原因や対処法、治し方、ニキビではない可能性があることを説明していきます。是非参考にしてください。
1 かゆいニキビの原因と今すぐできる対処法
ニキビがかゆいと感じる原因は、「炎症」と「肌の乾燥」の2つです。
特に顎や頬のニキビは乾燥しやすく、痒みを感じやすい箇所です。
下記では、それぞれの原因と対策を説明していきます。
1-1 原因
炎症
アクネ菌が引き起こすニキビの炎症は、ニキビのかゆみを感じる原因の一つです。
アクネ菌は毛穴の中に詰まっている皮脂を餌に増殖し、炎症を起こします。毛穴で炎症が起きると、免疫細胞の一種の「肥満細胞」がヒスタミンという物質を分泌します。このヒスタミンは、かゆみに反応する神経に作用するため、かゆみを引き起こします。赤みがあるニキビやクリーム色の膿が詰まっている黄色いニキビには、強いかゆみを伴います。
乾燥した肌
あごや頬周りなどがかゆい場合は、ニキビの症状自体ではなく、乾燥している肌がかゆい可能性があります。また、乾燥した肌は、皮脂を過剰分泌させる可能性があり、ニキビを作る原因にもなります。
1-2 かゆみの対策
かゆいニキビを抑えるための応急処置は、冷やすことがベストです。氷を入れたビニール袋やアイスノンをニキビのかゆい部位にあてて冷やしましょう。かゆみの刺激が緩和され、少し楽に感じます。ニキビを引っ掻くなど刺激を与えてしまうと、悪化の原因になるので絶対に掻かないようにしましょう。
かゆみの原因は、アクネ菌による炎症と、乾燥した肌です。かゆみを抑えるためには冷やすことがベストですが、あくまでも応急処置です。ニキビをかくなど、刺激を与えないようにしましょう
2 かゆいニキビができたら治療をしましょう
かゆみを感じるニキビは、気になってストレスに感じる可能性や、刺激を与える可能性が高い為、早く治療を受けましょう。
かゆいニキビにストレスを感じることで、ホルモンバランスが乱れる原因となり、さらに新しいニキビが出来るきっかけになる可能性があり悪循環です。
かゆいニキビに刺激を与えると、更に炎症を起こし、痛みやかゆみが増してしまう、化膿してしまうなどの恐れがあります。化膿してしまうと、ニキビ跡が残りやすい皮膚の状態になるので、重症化する前にニキビ治療を受けましょう。
2-1 治療だけに頼らず、ご自身のセルフケアも大切
ニキビ治療だけに頼るのではなく、ご自身で身体の内側からケアすることが大切です。
ニキビは、生活習慣や間違ったスキンケアからできてしまいます。新たににニキビを作らないためにも、ご自身で見直し、改善していく必要があります。
スキンケア
正しい洗顔と保湿をしましょう。肌は洗いすぎると保湿に必要な油分まで洗い流してしまいます。丁寧に優しく洗い、一日2回がいいでしょう。また、空調や日焼けなどにより乾燥した肌を、保湿力化粧水や乳液、クリームなどでしっかりと保湿しましょう。
生活習慣
ストレスの解消や睡眠不足の解消、バランスの良い食事を心がけることでホルモンバランスの正常化を促します。ホルモンバランスを整えることは、ニキビや肌質の改善にとても重要なことです。自分の好きなことをする時間やリラックスできる時間を作り、ストレスを溜め込まない生活をしましょう。また、約6,7時間睡眠がとれる決まった時間に寝る事を心がけ、睡眠不足を解消しましょう。さらに、食事生活を見直すことも大切です。脂分や糖分を摂りすぎないよう、バランスの良い栄養素が取れる食事を心がけましょう。
3 かゆいニキビは顔ダニの可能性がある
かゆいニキビだと思っていた症状は、顔ダニの可能性があります。
顔ダニとは、一つの毛穴に5~6匹おり、顔全体に200万匹いるといわれています。常在菌のため、皮膚にいても何も問題はありません。しかし、顔ダニが増殖すると顔ダニ自体や死骸に対するアレルギー反応で、かゆみを感じる可能性があります。顔ダニは、皮脂を餌にする為、乾燥肌やホルモンバランスの乱れによる皮脂の過剰分泌が増殖の原因となります。
さらに、顔ダニが増殖すると、顔ダニの死骸や抜け殻が毛穴につまり、治すのが難しい難治性のニキビになってしまう可能性があります。
正しい治療を受けなければ、悪化する可能性もある為、かゆみを感じるニキビが治らない場合は、皮膚科で診断を受ける事をおすすめします。
4 まとめ
今回はかゆいニキビについて説明しました
・かゆいニキビは、ニキビの炎症と乾燥した肌が原因。
・かゆみを抑えるためには、冷やすことがいい。
・かゆいニキビをかいてしまうと、ニキビの重症化につながる。
・かゆいニキビができたら早めに皮膚科に行く。
・かゆいニキビは、顔ダニが原因の可能性がある。
かゆいニキビは、治療を受けるサインです。重症化する前に治療を受けましょう。
この記事の監修
皮膚外科医
大山 希里子
経歴
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平成25年
藤田医科大学 卒
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平成27年
東京都立墨東病院皮膚科
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令和1年
東京イセアクリニック 入職
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令和2年
セルリアンタワーイセアクリニック院長就任
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令和3年
東京イセアクリニック 美容皮膚科診療部長就任