この記事では、ニキビの治療法とおでこニキビ特有の原因などを説明していきます。
おでこを出すヘアスタイルがしたいと思っても、ニキビが目立ってしまうとためらってしまいますよね。おでこのニキビを治療してお悩みを解決したい方は、是非参考にしてください。
1 おでこニキビに効果がある治療法
おでこのニキビは、特化した専門的な治療方法はありませんが、ニキビの種類や度合いに合わせて最適な治療を受けることで改善することができます。ニキビ治療で大切なことは、「部位」ではなくニキビの症状の「度合い」や「種類」にあった適切な治療を選択することです。
ニキビは、「おでこ」や「頬」などの部位に関わらず同じ仕組みで出来ています。部位に関わらず同じ治療方法で改善することが出来るという事です。
ここからは具体的な治療方法を紹介していきます。
1-1 アグネス
ニキビの原因となる皮脂腺を高周波の熱で焼灼します。皮脂腺を破壊することで同じ箇所に再発することはなくなります。
1-2 グリコール酸ピーリング
古い角質を除去して新陳代謝を高め、ターンオーバー(角質をはがし、皮脂細胞を新しく生まれ変わらせるサイクル)の正常化を促します。
1-3 コメド圧出
皮脂の詰まり、膿を取り除きます。ニキビの原因を直接取り除くので、早く綺麗に症状が改善できます。
1-4 LED ダイオード
殺菌・沈静効果があります。皮膚分泌の抑制効果もあるので、ニキビ重症化の進行を抑えます。肌細胞の活性化も期待でき、ニキビができにくい肌細胞作りをします。
1-5 ディープクレンジング
直接的にニキビの症状を治す作用はありませんが、他の施術の治療効果を上げる事ができます。
1-6 サリチル酸マクロゴールピーリング
グリコール酸より、角質を取り除く力が強く、ターンオーバーの正常化を促します。
1-7 PRX マッサージピール
真皮層に働きかけることができるピーリング。古い角質を取り除き、ターンオーバーの正常化を促します。
1-8 IPL光治療
照射される光は、赤みや色素沈着の原因であるメラニンに反応・組織を集め、ターンオーバーの正常化を促すことで皮膚の外に排出させます。
1-9 ジェネシス(レーザー治療)
熱による殺菌・沈静効果があるレーザー。コラーゲン増生を促す作用があるので、凹凸にも効果があります。
1-10 ビタミンCイオン導入
肌の免疫力を高め、炎症を止めます。さらに、抗酸化作用や、メラニンの生成を抑える作用もあります。
1-11 プラセンタイオン導入
細胞再生作用、美白作用、皮脂腺抑制作用、抗炎症作用があるので、炎症ニキビや赤み、色素沈着を抑える効果があります。
1-12 ヒアルロン酸イオン導入
美白効果や肌の水分量を上げて皮膚のハリをUPさせます。
1-13 ニキビ注射
プラセンタの持つ抗酸化作用により、ニキビの炎症を早く鎮静させます。細胞の活性化で色素沈着を防ぐ効果もあります。
1-14 内服・外用薬
レーザーやIPL光治療などの施術を行いながら、内側からもケアを行います。7種類の有効的な薬を症状に合わせて処方します。
医師からのアドバイス
ニキビの薬は医師から処方してもらうのがベストです。
市販の薬だと効果を感じにくいと思った方は少なくないと思います。
軽症ニキビであれば、効果を実感する事例もありますが、自身の判断で購入した市販薬は、自分に合ってないものや間違った使用方法で使っている可能性が考えられます。
ニキビは皮膚の疾患です。医師の診療で処方してもらうことや、正しい使用方法を守ることが大切なのです。
ニキビは度合いや種類に合った治療法をすることで改善できるのです。
2 おでこニキビができる主な特殊な原因
「おでこのニキビ」には、特徴的な3つの原因があります。それは「おでこは皮脂腺が多い」「髪の毛の汚れが付きやすい」「シャンプーなどの洗い残しが起こりやすい」ことです。
ニキビは、部位に関わらずストレスや偏った食生活などによって出来てしまいますが、今回はおでこのニキビができる特徴的な3つの原因について解説します。
2-1 おでこは皮脂腺が多い
おでこの皮膚は他の部位より皮脂腺が多くあり、皮脂が出やすい部位です。おでこや鼻のテカリが気になったこともあるのではないでしょうか。テカリが出やすいのは、おでこや鼻は皮脂腺が多く、皮脂の分泌が多く行われているからです。
皮脂とは、皮膚の脂分のことを指し、バリア効果を保つためにも重要な役割をします。しかし、皮脂が多すぎてしまうと皮膚のターンオーバーが乱れ、毛穴を詰まらせてしまいます。これにより、皮脂を栄養源とするアクネ菌が繁殖し、ニキビが出来てしまうのです。
つまり、ニキビの原因であるアクネ菌の増殖は、皮脂腺の多いおでこでは起こりやすい環境にあるという事です。
2-2 髪の毛の汚れがおでこにつきやすい
おでこは、前髪が触れるので、髪の汚れが付きやすい部位です。また、おでこのニキビを前髪で隠している人も多く見られますが、髪の汚れや刺激によって症状悪化の原因になります。
髪は、毎日洗っても日常生活の中でほこりが付いてしまいます。ニキビが出来やすい人は、前髪がおでこにあたらないヘアスタイルにしてみましょう。日常的に難しいようであれば、家で人に見られない時間だけは前髪をおさえるなど、できることから意識してみることが大切です。
2-3 シャンプーなどの洗い残しが起こりやすい
上記で説明している前髪と同様、髪の生え際に近いおでこは、シャンプーやコンディショナー、整髪料などが付着しやすい部位です。しっかりと洗い流せていない場合、アクネ菌を増殖する原因となります。
シャンプーやコンディショナーの後に洗顔をする・生え際まで洗顔料を付けて洗う・クレンジングはおでこの際まで出来ているかを意識しましょう。
3 重症ニキビ治療の期間は6ヶ月
ニキビ治療は、症状の度合いやニキビの種類によって治療期間も異なります。
当院では重症ニキビを6ヶ月間(約12回の組み合わせ治療)で改善できるよう、治療を行っていきます。生活習慣や年齢・環境によっても改善するスピードは異なり、中には1~2ヶ月で治ってしまう方もいらっしゃいます。
また、どうしても治したいイベントの日などが決まっている場合は、医師や看護師にご相談ください。ベストな治療スケジュールを立てていきます。
当院で受けられた方の症例です。ニキビの度合いや種類によって異なりますが、ニキビは約半年で治すことが可能なのです。
4 クリニックの選び方
ニキビ治療は美容皮膚科と皮膚科(保険診療)で行うことができます。治療領域が異なるので、症状の種類や度合いに合わせて選びましょう。クリニックを選ぶ際、参考にしてください。
美容皮膚科(当院) | 皮膚科(保険診療) | |
保険 | 適用外 | 適用 |
値段 | 349,800円(税抜) 専用プラン |
初診、処方せん 1000円~2000円前後 |
施術 |
レーザー・ケミカルピーリング・ ダーマローラー・コメド圧出・ 光治療など | コメド圧出のみ |
対応ニキビ |
軽度ニキビから重症ニキビまで ニキビ跡も可能 | 軽度ニキビ |
4-1 皮膚科(保険診療)
皮膚科(保険診療)では、ニキビは皮膚の疾患なので保険が適応されます。
生活習慣の指導やニキビに効果的な薬の処方は可能ですが、施術はコメド圧出のみです。食生活の乱れなどで1、2個ニキビができた方には保険診療で受けられる皮膚科をおすすめします。しかし、重症ニキビやニキビ跡は、治療領域が狭いので改善できる可能性が低いといえるでしょう。
4-2 美容皮膚科
美容皮膚科は、中度や重度のニキビの方におすすめします。保険診療で可能なコメド圧出や薬の処方に加え、ニキビの種類や度合いによってレーザー、光治療、ピーリングなどを利用し自分に合った専門的な治療を選択することが可能です。
ニキビ治療は決して安い価格ではありません。自分のニキビに合う治療法を探してみてください
5 まとめ
今回はおでこのニキビ治療についてご説明しました。
・おでこニキビは他のニキビと同じ治療を受けられる
・おでこは皮脂が多く髪の毛の汚れなどが原因でニキビができやすい
・期間は集中的にやれば約半年で治る
・軽症ニキビは皮膚科(保険診療)で治療できる
・重症ニキビは美容皮膚科で治療することがおすすめ
おでこのニキビは治療で改善することが出来ます。自分のニキビの症状や度合いを知り、合った治療法を探してみましょう。
この記事の監修
皮膚外科医
大山 希里子
経歴
-
平成25年
藤田医科大学 卒
-
平成27年
東京都立墨東病院皮膚科
-
令和1年
東京イセアクリニック 入職
-
令和2年
セルリアンタワーイセアクリニック院長就任
-
令和3年
東京イセアクリニック 美容皮膚科診療部長就任