今回は乾燥とニキビの関係について説明していきます。
肌がオイリーな方がニキビになりやすいと思っている方は少なくないと思います。実は乾燥肌の方もニキビが出来やすいのです。
乾燥肌の方やニキビが出来てお悩みの方は、是非参考にしてください。
1 乾燥とニキビの関係
肌の乾燥は、ニキビが出来たりニキビが悪化する原因になります。
ニキビは、肌の汚れや油分を気にしてしっかりと洗顔をするイメージをしがちですが、意外とそれが逆効果になっている可能性があります。
皮膚は、肌の水分量が少ないと保護をするために皮脂を分泌することで肌の保湿を行う働きをします。
皮脂とは、毛穴から分泌される成分であり、肌の水分を保護する役割をします。
肌が乾燥していると、この「皮脂」が毛穴から過剰に分泌されます。
また、乾燥している皮膚の状態は、肌のターンオーバーが乱れて表皮の古い角質が溜まり毛穴を狭くしている可能性があり、皮脂が過剰に分泌されるとうまく排出されず、毛穴に詰まります。この毛穴の詰まりが原因でアクネ菌を増殖させニキビが発症してしまうのです。
ニキビが出来ている箇所にも同様のことが言えるため、ニキビが出来ている箇所の乾燥も治りにくく悪化させる原因になってしまいます。
肌が乾燥してしまう原因は、季節やエアコンなどによる空気の乾燥、紫外線による日焼け、間違ったスキンケアが挙げられます。
次の章では、直接的な原因と対策について詳しく記していきます。
2 乾燥の原因と対策
肌が乾燥する原因としては、紫外線による日焼け、間違ったスキンケア、季節や空調などによる空気の乾燥などがあげられます。
下記は、乾燥の原因を解消する方法を紹介していきます。
2-1 紫外線による日焼け
夏など紫外線が強い季節は注意しましょう。なるべく日差しを避け、日焼け止めなどで日焼けを防止することを心がけましょう。日焼けしてしまった場合は、水分量の高い成分の化粧水や乳液、クリームでしっかりと肌を保護しましょう。
2-2 空気の乾燥
冬などは乾燥しやすく、注意する必要があります。また、夏はエアコンなどが乾燥の原因になってしまいます。部屋を乾燥させないために加湿器などを使用するのも効果的です。乾燥しやすい季節は、保湿成分の高い化粧水やクリームなどを使用して保湿を心がけましょう。
2-3 過度な洗顔
洗顔のしすぎは、肌を保湿しようと分泌した皮脂までも洗い流してしまいます。一日2回朝と夜に行うことがいいでしょう。
また、自分に合ったクレンジング・洗顔料・化粧品を選択できていない可能性があります。自分に合う洗顔料などを使用していないと、乾燥やニキビの悪化にもつながります。自分の肌は、なにが合うか理解しましょう。
このように、乾燥の原因と対策を意識して、肌を乾燥させないようにしましょう。ニキビなどの肌トラブルの原因を防ぐことになります。
3 乾燥しやすい箇所
顔の中で、頬やフェイスラインは乾燥しやすく、乾燥によるニキビが出来やすい箇所です。
この部位は、皮脂の分泌が行われる皮脂線が少なく、乾燥しやすい為です。
この部分をUゾーンと呼び、大人になってから出来やすい箇所になるので、一般的に「大人ニキビ」と呼ばれます。また、おでこや鼻などのTゾーンは、皮脂線が多く思春期に出来やすいことから、「思春期ニキビ」と呼ばれます。
頬やフェイスラインは乾燥しやすく、ニキビが出来やすい箇所です。この部分を中心に化粧水や乳液、クリームなどを使い保湿を行うことでニキビ予防にもつながります。
4 まとめ
今回はニキビと乾燥の関係を説明しました。
・乾燥している肌は、皮脂を過剰分泌させ、アクネ菌が増殖する。
・乾燥している肌の原因は、日焼けや乾燥した空気によって起きる。
・乾燥対策としては、部屋の加湿や日焼け止め、肌のこまめな保湿が大切。
・頬やフェイスラインは乾燥しやすく、ニキビが出来やすい。
こまめな保湿はニキビ予防になります。それでもできてしまう場合は医師に相談することをお勧めします。
この記事の監修
皮膚外科医
大山 希里子
経歴
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平成25年
藤田医科大学 卒
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平成27年
東京都立墨東病院皮膚科
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令和1年
東京イセアクリニック 入職
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令和2年
セルリアンタワーイセアクリニック院長就任
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令和3年
東京イセアクリニック 美容皮膚科診療部長就任