今回は皮膚科で保険適用内のニキビ治療について説明していきます。
最近ポツリポツリとニキビが出来て、ニキビケアで市販薬を使用しているが治らない、繰り返してしまうという方は多いと思います。また、皮膚科でニキビ治療をしたいが、自由診療の治療は高額なので、まずは保険適用のニキビ治療がしたいという方の為に、下記で保険適用内のニキビ治療についてご説明していきます。
1 保険適用内の治療方法
皮膚科で受けられる保険適用の治療は、「コメド圧出」「内服薬」「外用薬」です。
ニキビは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれる皮膚の疾患です。皮膚の疾患は保険適用内で治療が可能です。皮膚科では、まず医師がニキビの症状を見て軽症か重症か判断し、適切な治療を提案します。また、生活習慣や食生活の改善指導を行います。その他にもニキビのことで分からないことがあれば、医学的目線から改善点やニキビの仕組みについて説明を受けることが出来ます。
保険適用内のニキビ治療は下記のとおりです。
1-1 コメド圧出
専用の器具で皮脂の詰まり、膿を取り除きます。ニキビの原因を直接取り除くので、早く綺麗に症状が改善できます。白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビ、黄ニキビ全てに効果的です。
「白ニキビ」についてはこちら>
「赤ニキビ」についてはこちら>
「黒ニキビ」についてはこちら>
「黄ニキビ」についてはこちら>
1-2 内服薬
細菌等の増殖を阻害することにより、抗菌作用の効果がある抗生物質(EXミノマイシン)の処方が一般的に使われます。また、ビタミン剤や漢方の処方がされるところもあります。
1-3 外用薬
抗生剤を含んでいるゲルや、毛穴のつまりを取り除くことの出来るディフェリンゲル等が処方されます。
このように、保険適用内のニキビ治療でも効果的な治療が受けられます。
2 軽症のニキビなら保険適用内の治療で治る
皮膚科でのニキビ治療は、軽度のニキビであれば、保険適用の内容でも充分に改善することが出来ます。前章で述べた内容の治療方法は、すべて保険適用内の治療です。ターンオーバー※が乱れていない肌(皮膚細胞の循環が正常な状態)だと、ニキビの症状を改善できれば繰り返さない可能性がある為、2~3個のニキビでも保険適用で改善することができます。保険適用内のニキビ治療は、患者様の料金負担が少ない事が最大のメリットです。軽症ニキビであれば保険適用内の治療で治しましょう。
※ターンオーバーとは、肌の新陳代謝、生まれ変わりのことで、ターンオーバーが乱れていると肌荒れやニキビなどの肌トラブルの原因になり、ニキビを繰り返してしまいます。
3 重症ニキビやニキビ跡、肌質改善が出来るのは保険適用外の治療
ニキビには軽度のものから、重度のものまでさまざまなものがあります。前章でも記した通り、軽症ニキビであれば保険適用内のニキビ治療で充分です。しかし、それ以外の重症ニキビ(多数のニキビが出来てしまう・痛みを伴うなど)やニキビ跡、繰り返してしまうニキビ肌の改善は自由診療の治療が必要です。自由診療の治療はピーリングやレーザー治療、イオン導入やニキビ注射等があり、保険適用の治療に比べて種類が豊富で専門的な施術を行う為高い効果が期待できます。しかし自由診療の治療は保険が適用されない為、保険適用の治療に比べて高額になってしまいます。
その為、自分に適切な治療を選択することが大切です。医師に相談をして適切な治療を選択しましょう
4 まとめ
皮膚科での保険適用内のニキビ治療について説明しました。
・保険適用の治療は、医師の診断、コメド圧出、内服薬、外用薬
・軽傷ニキビは保険適用内治療で治せる
・重症ニキビやニキビ跡、肌質の改善は保険適用外でしか治療出来ない
軽傷ニキビは保険適用内の治療で治せます。自分の状態を把握して適切な治療をしましょう。
この記事の監修
皮膚外科医
大山 希里子
経歴
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平成25年
藤田医科大学 卒
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平成27年
東京都立墨東病院皮膚科
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令和1年
東京イセアクリニック 入職
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令和2年
セルリアンタワーイセアクリニック院長就任
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令和3年
東京イセアクリニック 美容皮膚科診療部長就任