この記事では、ニキビの薬にある副作用について説明していきます。ニキビを薬で治したい方は、是非参考にしてください。
1 ニキビ薬の種類と副作用
ニキビの薬で多い症状は乾燥、ヒリヒリ感、皮ムケ、赤み、かゆみです。
それぞれのニキビの薬の種類や特徴、副作用を下記で説明します。
1-1 ディフェリンゲル
特徴: 毛穴が詰まる原因である角質に働きかけターンオーバーを正常に保ち、 ニキビの進行を防ぎます 。
効果的なニキビの種類: 白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ、黒ニキビ
副作用:乾燥、ヒリヒリ感、小さい皮膚がはがれる、赤み、かゆみ
副作用の特徴:症状は2週間続きます。放っておいても問題ありませんが、体に異変があった場合医療機関を受診しましょう。
1-2 ダラシン
特徴:ニキビの原因であるアクネ菌や表皮ブドウ菌、黄色ブドウ菌に対して殺菌作用があります。殺菌されることで炎症を抑え、赤みが消えます。
効果的なニキビの種類:白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ、黒ニキビ
副作用:乾燥、ヒリヒリ感、小さい皮膚がはがれる、赤み、かゆみ
副作用の特徴:軽度の副作用は使用中は起こりますが、まれに腹痛や下痢という症状が出ます。出た場合医療機関を受診しましょう。長期使用は注意しましょう。
1-3 ベピオゲル
特徴:ニキビの原因であるアクネ菌や表皮ブドウ菌、黄色ブドウ菌に対して抗菌作用があります。
効果的なニキビの種類:白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ、黒ニキビ
副作用:乾燥、ヒリヒリ感、小さい皮膚がはがれる、赤み、かゆみ
副作用の特徴:。使用している期間は症状は現れます。発熱や発疹が起きた場合、医療機関に行きましょう。
1-4 デュアック
特徴: べビオゲルと同じで抗菌作用があり、殺菌作用もあります
効果的なニキビの種類:白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ、黒ニキビ
副作用:乾燥、ヒリヒリ感、小さい皮膚がはがれる、赤み、かゆみ
副作用の特徴:症状はあまり出ませんが出た場合、薬剤師または医師に相談が必要です。
1-5 ミノペン(ミノマイシン)
特徴:細菌の増殖を阻害する抗菌作用がある抗生物質です。様々な感染症の治療にも使われています。アクネ菌自体は他の菌を進入させないように守っている作用がありますので、この薬は適切な数に抑えて調節することができるのです。
効果的なニキビの種類:白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ、黒ニキビ
副作用:腹痛、吐き気、めまい、発熱、じんましんなど
副作用の特徴:頭痛やめまいは多くみられますが、ひどい場合は医師に相談しましょう。
1-6 ビタミン剤(B2)
特徴: 脂質の代謝に働き、エネルギー代謝や新陳代謝を促進させ、皮脂の分泌をコントロールします。
効果的なニキビの種類: 白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ、黒ニキビ
副作用:特になし
副作用の特徴:なにか異変があれば使用はやめましょう。
副作用が出ない薬はありませんが、ニキビを治すために強い成分が含まれているため、刺激性の副作用が起きてしまいます。
つまり、ニキビの薬には炎症を抑える効果や殺菌抗菌作用がある成分が含まれているため、刺激が強く、肌に副作用を与えてしまうのです。その成分とは、「過酸化ベンゾイル」、「アダバレン」などといった強い有効成分のことを指し、処方薬には、1%以上※配合されています。
※市販薬では1%以下の配合で販売されています。
ニキビを治す薬は、ニキビに対してより良い結果をだすために強い成分が配合されており、かゆみや赤みといった刺激性の強い副作用が出る可能性があるのです。 薬を選ぶ際は医師や薬剤師などに相談し、正しい使用方法で使用してください。
医師からのアドバイス
市販薬は処方薬より含まれる有効成分の濃度が低く、その分刺激が少ない為、処方薬に比べて副作用が出る可能性は低いと言えます。
しかし、有効成分の濃度が少ないということは、ニキビの症状を治すための効果が低いとも言えます。また、自己判断で市販薬を購入し使用することで、誤った使用方法や自分にあっていないものを選んでしまっている可能性が考えられ、それにより、肌の状態が悪化するケースがあります。ニキビは病気です。医師が診断する処方薬の方が、安全かつ効果的な治療を行うことが出来るのです
2 副作用が出た場合の対処と抑えるための方法
副作用の発症をできる限り予防する・発症してしまった後に症状を緩和するために大切なことは保湿です。保湿をすると刺激性の副作用を和らげることが出来ます。
副作用がない薬はありませんが、肌が保湿されることによりバリア作用が働き、副作用の原因であるアレルゲン(アレルギー反応を起こす物質)を肌に浸透させず、刺激的な副作用から守ります。具体的には、保湿成分の高い化粧水や乳液、クリームなどを用いて肌をケアすることによって水分量を保つことが出来ます。
薬の副作用の予防・発症してしまった後の緩和の方法として保湿を心がけましょう。
3 まとめ
今回はニキビの薬が持つ副作用について説明しました
・効果がある副作用のない薬はない
・副作用の予防と対策には保湿が大切
薬を使用する際は医師や薬剤師に相談し、自分に合った薬を正しい使用方法でニキビを治してください。
この記事の監修
皮膚外科医
大山 希里子
経歴
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平成25年
藤田医科大学 卒
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平成27年
東京都立墨東病院皮膚科
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令和1年
東京イセアクリニック 入職
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令和2年
セルリアンタワーイセアクリニック院長就任
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令和3年
東京イセアクリニック 美容皮膚科診療部長就任