この記事では、頬のニキビの原因と治療方法について説明します。是非参考にしてください。
1 頬ニキビに効果的な治療法
頬ニキビに特化した治療方法はありませんが、顔の部位に関わらず同じ治療方法で治すことができます。ニキビ治療には多数の治療方法があり、主に、レーザー治療、光治療、ケミカルピーリング、イオン導入、コメド圧出、注射、薬に7つに分けることが出来ます。ニキビ治療で最も大切なことは、ご自身のニキビの度合いや種類に合う施術を行うことで、早くより効果を実感できるのです。
種類とはニキビの状態を示しており、4種類あります。
・白ニキビ
・黒ニキビ
・赤ニキビ
・黄ニキビ
度合いはクリニックを選ぶ際に大切なことです。詳しくは4章でご説明します。
ここからは種類に合った治療方法を紹介していきます。
1-1 レーザー・光治療
レーザー・光治療は、ニキビに熱をあてることにより、殺菌抗菌、ニキビの原因を破壊するなどの作用があります。
アグネス(赤ニキビ、黄ニキビ)
ニキビの原因となる皮脂腺を高周波の熱で焼灼します。皮脂腺を破壊することで同じ箇所に再発することはなくなります。
ジェネシス(レーザー治療)(赤ニキビ、黄ニキビ)
熱による殺菌・沈静効果があるレーザー。コラーゲ増生を促す作用があるので、ニキビ跡の凹凸や新生のニキビにも効果があります。
IPL光治療(赤ニキビ、黄ニキビ)
照射される光は、赤みや色素沈着の原因であるメラニン・ヘモグロビンに反応し、ターンオーバーと共に皮膚の外に排出させます。
LED ダイオード(赤ニキビ、黄ニキビ)
殺菌・沈静効果あり。皮膚分泌の抑制効果もあるので、ニキビ重症化の進行を抑えます。
1-2 ケミカルピーリング
薬剤を使って毛穴にある角質を溶かし、毛穴のつまりや古い角質を取り除きます。
グリコール酸ピーリング(白ニキビ、黒ニキビ)
古い角質を除去して、ターンオーバー(肌細胞を新しく生まれ変わらせるサイクル)の正常化を促します。
サリチル酸マクロゴールピーリング(白ニキビ、黒ニキビ)
グリコール酸より、酸が強く角質を取り除く力が強い。ターンオーバーの正常化を促します
PRX マッサージピール(ニキビ跡赤・色素沈着・凹み)
トリクロロ酢酸+過酸化水素により、真皮層に働きかけることができるピーリング。コラーゲンの生成が促されるため、にきび跡の凹みの改善に有効です。
また、コウジ酸配合により、ニキビ跡の色素沈着にも効果が期待できます。
1-3 イオン導入
イオン導入とは、微弱の電流を流し、それぞれの成分を肌の真皮層まで浸透させる治療方法です。
ビタミンCイオン導入(黒ニキビ)
抗酸化作用や皮脂分泌の抑制効果、メラニンの生成を抑える作用があります。
プラセンタイオン導入(スキンケア)
細胞再生作用、美白作用、抗炎症作用があるので、炎症ニキビや赤み、色素沈着を抑える効果があります。
ヒアルロン酸イオン導入(スキンケア)
保湿作用があります。乾燥が原因のニキビに有効です。ビタミンCやプラセンタなどと同時に導入することができます。
1-4 コメド圧出(白ニキビ、黒ニキビ、黄ニキビ)
皮脂の詰まり、膿を取り除きます。ニキビの原因を直接取り除くので、早く綺麗に症状が改善できます。
1-5 ニキビ注射(赤ニキビ)
プラセンタの持つ抗炎症作用により、ニキビの炎症を早く鎮静させます。細胞の活性化で色素沈着を防ぐ効果もあります。
1-6 内服・外用薬(アフターケア)
レーザーやIPL光治療などの施術を行いながら、内側からもケアを行います。7種類の有効的な薬を症状に合わせて処方します。
繰り返すニキビに効果的な治療方法
繰り返す頬ニキビには、アグネスが効果的です。
頬ニキビで悩んでいる方のなかで、「繰り返しできてしまう」「なかなか治らない」といった方は少なくないと思います。繰り返すニキビを治すには、ニキビを作り出す原因である皮脂線を治療することがポイントになります。
アグネスは、ニキビの原因である皮脂線を破壊することで、同じ毛穴からニキビが出来ることがなくなります。
2 頬ニキビができる特殊な原因
2-1 メイク汚れ
頬にニキビができる原因の一つはメイク汚れです。
メイクの落とし残しなどが、毛穴に入ってしまうとニキビの原因であるアクネ菌の増殖を促進してしまいます。ファンデーションやチークは、毛穴に入った細かい粒子が落ちにくく、毛穴に残って皮脂と混ざってしまいます。これがアクネ菌の栄養源となり、増殖を促進します。メイクをちゃんと落とし、落とし残しがないかチェックすることが大切です。
2-2 乾燥
もう一つの原因として、肌の乾燥があります。
ストレスからなるホルモンバランスの乱れや、過度な洗顔により肌が乾燥してしまい、皮脂が肌を保湿しようと過剰分泌してしまいます。皮脂の過剰分泌により、毛穴に角質と皮脂がたまってしまい、ニキビができやすくなってしまうのです。肌が乾燥しないよう、正しい洗顔やスキンケアの方法で保湿を心がけましょう。
2-3 マスク
マスクで、頬のニキビを隠す行為も原因として挙げられます。
マスクが症状に触れることで刺激を与えてしまい、ニキビを悪化させる原因になります。また、マスクを着用していると、マスクの中で「蒸れ」が生じ、汗や蒸れによる水分がファンデーションや汚れなどと混ざり毛穴に詰まる可能性が高く、悪い環境を作りやすくなる為です。
2-4 寝具やバスタオル
生活する中で毎日利用する寝具やバスタオル、清潔なものを使用していないとニキビを作る原因となることがあります。バスタオルや枕、ブランケットなどには汚れがついています。顔に触れてしまうと、汚れが毛穴に入り、皮脂と混ざってしまいます。それらが、原因でアクネ菌の増殖を促進してしまい、ニキビが出来てしまいます。バスタオルや寝具などを定期的に洗い、清潔なものを使用するようにすることが大切です。
3 ニキビ治療が受けられるクリニックの紹介
ニキビ治療を受けられるのは、皮膚科(保険診療)と美容皮膚科の2つがあります。
クリニック選びではご自身のニキビの度合いに応じて選ぶことが大切です。
度合いとは、ニキビの数、種類、ニキビができている範囲、炎症具合により、軽~中症ニキビと重症ニキビに分けられます。
重症ニキビ
ニキビの数が多い・ニキビとニキビ跡が混在している・痛みを伴う・炎症・化膿しているニキビが多数あるなど、症状が重症化している状態のことを示します。
軽~中症ニキビ
軽症ニキビはニキビの数が1~2個程度、中症ニキビは10個以下の炎症が落ち着いている状態です。例えば、生理前などのホルモンバランスが乱れてしまう時期にたまたまできてしまったニキビのことを示します。
下記は美容皮膚科と皮膚科(保険診療)を比較した表です。
美容皮膚科(当院) | 皮膚科(保険診療) | |
保険 | 適用外 | 適用 |
値段 | 349,800円(税抜) 専用プラン | 初診、処方せん 1000円~2000円前後 |
施術 | レーザー・ケミカルピーリング・ダーマローラー・コメド圧出・光治療など | コメド圧出のみ |
対応ニキビ | 軽度ニキビから重症ニキビまで ニキビ跡も可能 | 軽度ニキビ |
メリット | ・ニキビに合った施術の種類 ・治るまで半年間通い放題 ・施術の中でスキンケアに対応の施術あり | ・保険適用される ・金額が安い ・軽度のニキビだと効果的 |
デメリット | ・金額が高い ・保険が適用されない | ・施術がコメド圧出のみ ・重症ニキビに効果的ではない |
美容皮膚科は多くの施術方法があり、全てのニキビの種類や度合いに合った施術を受けることができます。重症ニキビの方は美容皮膚科に行きましょう。
皮膚科(保険診療)は、初期ニキビに効果的なコメド圧出や薬の処方を受けられるので、ニキビが2,3個程度の軽症ニキビの方は十分に改善することが期待できます。
ニキビ治療は美容皮膚科、皮膚科(保険診療)の2つで受けることができます。2つとも治療領域や施術の種類は違いますので、ご自身のニキビの度合いや種類に合ったクリニックを選びましょう。
4 まとめ
今回は頬ニキビの原因と治療方法を紹介しました。
・頬ニキビを治すには、それぞれのニキビの度合いと種類に合った治療方法を選ぶこと。
・頬ニキビの主な原因は、メイク汚れ、肌の乾燥、ホルモンバランスの乱れ、不衛生な寝具やバスタオル、肌に対するマスクによる摩擦などの刺激である。
・軽症ニキビは皮膚科(保険診療)で治療できる。
・重症ニキビは美容皮膚科で治療することがおすすめ。
ニキビは治ります。ニキビは治療すれば治すことが出来ます。お悩みの方は、是非クリニックにご相談ください。
この記事の監修
皮膚外科医
大山 希里子
経歴
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平成25年
藤田医科大学 卒
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平成27年
東京都立墨東病院皮膚科
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令和1年
東京イセアクリニック 入職
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令和2年
セルリアンタワーイセアクリニック院長就任
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令和3年
東京イセアクリニック 美容皮膚科診療部長就任