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たるみや黒クマの原因となる目の下の脂肪(眼窩脂肪)を減らすには、どのようなものがあるでしょうか。眼窩脂肪を減らすことのメリット・デメリットを知ったうえで、自分でできるトレーニングや家庭用美顔器、美容クリニックで行う治療を比較します。眼窩脂肪を減らす治療法「下眼瞼脱脂」のしくみやメリット・デメリット、減らした結果を症例写真で紹介します。
眼窩脂肪を減らすことによるメリットは、眼窩脂肪の突出による「たるみ」や「黒クマ」、「赤クマ」が改善できることです。
眼窩脂肪を減らすことによるデメリットとして、眼窩脂肪を取り除く量が多すぎた場合に、下まぶたが凹むことや、新たなシワやたるみが生じることがあります。また、取り除く量が少なすぎた場合は効果が感じられません。もともと眼窩脂肪が少ない場合、たるみやクマの原因が眼窩脂肪でない場合は、効果が感じられないということも挙げられます。
眼窩脂肪と皮下脂肪は構造や性質が違うため、皮下脂肪を減らすようなダイエットやマッサージでは眼窩脂肪を減らすことは困難です。自分で眼窩脂肪を減らす方法はありません。そのため基本的に外科手術のみ眼窩脂肪が取り除け、目の下のたるみを取ることができます。自力で目の下のたるみを改善することは出来ませんが家庭用美顔器を使いケアをすることがありますのでそちらをご紹介いたします。
家庭用美顔器は、下まぶたから電気的に働きかけることで、目の下のたるみケアに効果が期待できます。下まぶたを温めることで、肌内部にあるコラーゲンの生成を促しハリを改善する「ラジオ波(RF)」や、微弱な電流が筋肉を刺激して引き締める「EMS」などがあります。ハンディタイプや眼鏡のように耳にかけるタイプなどがあります。家庭用美顔器の効果を実感するまでの目安は、個人差はあるものの、約1~6か月程度です。
「目の下のクマ・たるみ」やその原因となる「突出した眼窩脂肪」を減らす治療法には、「ヒアルロン酸注入」や「PRP療法」、「下眼瞼脱脂(経結膜法)」などがあります。
眼窩脂肪の突出が比較的少なく、たるみが小さい初期段階の人、眼窩脂肪を減らすのに抵抗がある人におすすめの治療法です。
眼窩脂肪のクマ・たるみの下の影となっている部位にヒアルロン酸を注入し、眼窩脂肪のたるみを目立たなくさせます。ダウンタイムを含めた完成までの期間は1週間と短く済みます。ただし、眼窩脂肪そのものは減らず、ヒアルロン酸は半年から1年程度で自然に体内に吸収されるため、時間の経過とともに元の状態に戻ります。
採血した患者様自身の血液の中から、血小板を取り出して下まぶたに注入します。血小板がもつ成長因子はコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を作る線維芽細胞の成長を促進するため、注入後1~2ヵ月かけてコラーゲン等が生成され、自然に肌に弾力が生まれます。効果は2年ほどで、時間の経過とともに元に戻ります。
目の下の眼窩脂肪によるたるみや黒クマの根本的な解消には「下眼瞼脱脂」が最適です。目の下の筋肉や皮膚が衰えると、眼窩脂肪が飛び出し、目のすぐ下にある骨の上に乗ります。後ほど詳しく説明しますが、この眼窩脂肪を下まぶたの裏の結膜部分から摘出することで、目の下のたるみが解消されます。完成までは3か月、効果は半永久的です。
実際では目の下のクマ・たるみ取りはセルフケアで完治することはありません。たるみの原因となる眼窩脂肪そのものは解消できず、眼窩脂肪の周囲の皮膚や筋肉に働きかけるため、効果が出るまでにある程度時間がかかり、継続的なケアが必要です。継続が苦手な人にとっては実践が難しいかもしれません。美容クリニックで行う治療の場合、ダウンタイムはあるものの比較的即効性があり、基本的に継続的なケアは不要です。特に、下眼瞼脱脂であればたるみの原因である眼窩脂肪そのものを取り除くため半永久的な効果が得られます。
下眼瞼脱脂で眼窩脂肪が減る仕組み、メリット・デメリット、症例を詳しく解説しましょう。
下眼瞼脱脂は、目の下のクマ・たるみの原因となる眼窩脂肪を取り出す治療法です。目の下の脂肪が膨らんでいて、目の下の皮膚が余っていない人に適しています。
加齢などで眼球を支えている組織が緩むと、眼球が重力に従って下がってきます。加齢だけでなく、もともと眼窩脂肪が多い場合や、前に出やすい骨格をしているなど遺伝的要素が関係していることもあります。中でも「経結膜脱脂」という方法であれば、目の裏の赤い粘膜側に小さな切り込みを入れ取り出すため、傷は自然に塞がり縫合や抜糸が不要で、皮膚表面に傷が残りません。適切な量の脂肪を引き出すことにより、プラスアルファで脂肪を注入する治療は不要です。局所麻酔で当日帰宅でき、ダウンタイムは2週間で症状も比較的軽く、完成までは3か月です。
下眼瞼脱脂のメリットは、一度治療を受ければ、目の下のたるみや黒クマが改善され再発はほとんどないことが挙げられます。
デメリットは、メスを入れるためダウンタイムがあること、たるみの原因が眼窩脂肪だけでなく余った皮膚によるものだった場合やもともと眼窩脂肪が少ない場合は下眼瞼脱脂の適応にならないことです。適応でない症状に治療を行えば、かえって凹みやシワを招くこともあります。
実際に眼窩脂肪を減らした結果を症例で見てみましょう。メスを入れる治療の中でも切る範囲が小さく、腫れが引くまでの期間が比較的短い治療です。ダウンタイムの症状は痛み、腫れ、内出血などがありますが、約2週間で治まります。痛みは鈍痛で処方の痛み止めを飲めば落ち着く程度です。個人差はありますが、全ての症状が落ち着き完成するまでには約3か月かかります。
下眼瞼脱脂や眼窩脂肪を減らすことに関するよくある質問にお答えします。
答え
眼窩脂肪は取る量が少ないと効果が出づらく、取りすぎるとシワや凹みの原因となります。経験のある医師が適切な量をデザインし提案させていただきます。
答え
眼窩脂肪と皮下脂肪は性質が異なります。皮下脂肪は脂肪溶解注射(メソセラピー)に適応がありますが、眼窩脂肪への効果は不明です。また、万が一、注射により腫れが生じた場合に眼球が圧迫され何らかのトラブルが発生する可能性があるため、イセアクリニックでは取り扱っておりません。
今回は以下の内容について説明しました。
・眼窩脂肪を減らすことのメリット・デメリット
・自分で眼窩脂肪を減らす方法
・美容クリニックで眼窩脂肪を減らす方法
・セルフと美容クリニックの比較
・下眼瞼脱脂で眼窩脂肪を減らすには
・下眼瞼脱脂に関するよくある質問
たるみの原因となる目の下の眼窩脂肪を減らすとたるみや黒クマが改善できますが、取りすぎるとシワや凹みを生じます。眼窩脂肪を減らすためのセルフケアにはトレーニングや美顔器で目周りの筋肉を鍛えたり温めて活性化させたりする方法がありますが、即効性や持続性はありません。ヒアルロン酸の注入の効果は1年程度、脂肪溶解注射は眼窩脂肪には適応していません。下眼瞼脱脂はたるみの根本原因となる眼窩脂肪を取り除くため、効果は半永久的です。