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下まぶたのクマ・たるみ取り手術について、医師が解説します。得られる効果、手術の流れ、治療がおすすめの人・適さない人、想定されるリスクや副作用、ダウンタイムの期間や症状など、実際の症例も挙げてお伝えします。下まぶたのたるみ取りと併せて行われる手術や、失敗しないためにできることも紹介します。
下まぶたのクマ・たるみ取り手術は“下眼瞼脱脂”という治療です。たるみや黒クマの改善、若見え効果があります。
下まぶたのたるみの主な原因は、目の周りにある眼窩脂肪が前に突出したものです。手術では、たるみの原因となる眼窩脂肪を、下瞼の内側の粘膜からメスを入れて取り除きます。この方法は“経結膜脱脂”と呼ばれます。原因を取り除くことで、たるみの影となってできていた黒クマも改善できます。目の下のたるみの原因が眼窩脂肪だけでなく皮膚によるものも含む場合は、“経皮脱脂”という方法で下瞼の表側からメスを入れ、同時に“除皺術”という皮膚を取り除く手術を行います。
下まぶたのたるみ取りの流れを紹介します。下眼瞼脱脂術の施術時間は60分程度となります。
1. ブロック麻酔と下瞼に局所麻酔の注射を行う
2. 下瞼の皮膚表面(経皮)または裏側の粘膜部分(経結膜)を切り開く
3. 突出している眼窩脂肪を適量取り出す(脱脂)
4. 経皮脱脂の場合は同時に縫合と抜糸を行う
5. 経皮脱脂の場合は、一週間後に抜糸を行う
下まぶたのクマ・たるみ取り手術は、おすすめの人ばかりではなく、適さない人もいます。
手術がおすすめの人は、たるみの原因が眼窩脂肪の人で、半永久的な効果を得たい人です。黒クマに悩む人、目と頬の間の溝が目立ってきた人にもおすすめです。手術が適さない人は、下まぶたのたるみの原因が眼窩脂肪ではない人、メスを入れたくない人です。下まぶたのたるみの原因が皮膚のたるみであれば、脱脂ではなく除皺術の適応となります。経結膜脱脂はメスを入れても粘膜側からなので、見えるところに傷はできません。手術への不安が強い場合は、補助麻酔である笑気麻酔を吸入することで、酔ったようなふわふわとした状態で治療を受けることもできます。
下まぶたのクマ・たるみ取りは、手術前に、局所麻酔、ブロック麻酔、点眼麻酔を行います。そのため、手術中に痛みを感じることはありません。局所麻酔とブロック麻酔を打つ際に、注射の痛みを感じます。痛みに不安な方は、注射前に笑気麻酔で痛みを緩和することも可能です。また手術後、麻酔が切れると、3日間は鈍痛を感じる場合があります。
鈍痛を感じましたら、痛み止め薬を服用することで、痛みを緩和することができます。
下まぶたのクマ・たるみ取り手術の副作用は、主に痛み、腫れ、異物感、内出血です。痛みは内服薬で抑えられる程度の鈍痛です。目立つ腫れや異物感は1週間程度で治まります。内出血はコンシーラーで隠せる程度で、手術翌日からメイクができます。
リスクとしては、凹みやくぼみ、左右差、小ジワや皮膚のたるみが目立つ可能性などがあります。また、術後、傷口を触ると感染のリスクが高まりますので、なるべく触らないようにしましょう。
下まぶたのクマ・たるみ取り手術のダウンタイムは1~2週間です。これは、外科手術としては非常に短いものです。痛みは数日がピークで、腫れ、内出血などの目立つ症状は1週間程度、その後腫れたり引いたりの不安定な状態が続き、完成までは約3カ月です。
だたし、脱脂に脂肪注入を追加すると、脂肪採取部位にもダウンタイムが生じてしまいます。眼窩脂肪による膨らみだけが原因の場合、脂肪注入をしなくても、下まぶたのたるみはきれいに治療できます。追加の脂肪注入は不必要な治療で、感染リスクも高まりますので、おすすめしません。
下まぶたのクマ・たるみ取りの症例を写真と共に解説します。
下まぶたのクマ・たるみ取りと併せて行われることの多い治療法を紹介します。
目の下のたるんだ皮膚を切り取る手術です。目の下の皮膚がたるんでいる人に、経皮脱脂と同時に、余った皮膚を切除後、縫合します。ダウンタイムは2週間程度、痛み・内出血・腫れがあります。
下まぶたのクマ・たるみの原因が、“眼窩脂肪による膨らみだけでなく、その下のくぼみにもある場合”が適応です。眼窩脂肪を取り除いた後、その下のくぼみがあるところに患者様ご自身の太ももや腹部から採取した脂肪を注入します。脂肪採取部分にダウンタイムが生じます。
ヒアルロン酸は体内に含まれる保水成分です。皮下に注入してボリュームアップさせることができます。下瞼のたるみの原因が、眼窩脂肪による膨らみとその下のくぼみによる場合、下眼瞼脱脂後1か月程度経過してから、その下のくぼみがあるところにヒアルロン酸を注入します。
下まぶたのクマ・たるみ取りに失敗しないためには、「余計な治療を避ける」「カウンセリングで納得してから受ける」「技術力の高いクリニックを選ぶ」ことがポイントです。
クリニックに勧められた治療が、すべて必要とは限りません。例えば、高周波メス。切開と止血を同時に行うことができますが、血管を傷つけてしまうため、傷の治りが悪くなることもあります。また、追加の脂肪注入は、高い技術があれば不要な治療です。高周波メスも追加の脂肪注入も、医師の技術をカバーしてくれます。しかし、患者様にとっては、身体的にも経済的にも負担が増すため、おすすめしません。
事前カウンセリングでは、治療の効果やメリットだけでなく、副作用やリスクなどのデメリット、治療方針についても確認しておきましょう。料金体系はクリニックにより異なります。はじめの提示額以外に針代、診察代、製剤代、アフターケア代などが別料金となっていることもあります。合計金額も確認しましょう。美容医療はわかりづらいことも多いと思いますが、些細なことでもお問合せください。納得したうえで治療に臨みましょう。
下まぶたのクマ・たるみ手術は、技術力の高いクリニックを選びましょう。医師の技術によって仕上がりが変わります。出血を抑えつつ適量の眼窩脂肪を取り出すには、高い技術が求められます。事前にクリニックのホームページに掲載されている治療方法、治療器具、医師の症例を確認しておきましょう。口コミなども参考にするとよいでしょう。イセアクリニックでは、下眼瞼脱脂に追加の脂肪注入や高周波メスの使用をせずとも、解剖学を熟知した技術力のある医師がきれいに仕上げます。
下まぶたのクマ・たるみ取りに関する、よくある質問にお答えします。
答え
下まぶたのクマ・たるみの原因が、眼窩脂肪が原因でない場合や、眼窩脂肪の他に皮膚の切除が必要な場合もあります。脂肪を取り出すだけできれいに仕上がるかどうか、医師が診断します。まずは無料カウンセリングでご相談ください。
答え
経結膜法であれば、下瞼裏の粘膜側からメスを入れるため、見えるところに傷は残りません。皮膚側からメスを入れる経皮法は見えるところに傷はできますが、時間の経過とともに白く薄く目立たなくなります。
答え
下まぶたのクマ・たるみ取りの手術は局所麻酔を使用するため、術中の痛みはありません。痛いのは、注射針を刺すときで、チクリとする程度です。注射が苦手な方は、痛みや不安を緩和する補助麻酔を使用してから、局所麻酔を打つこともできます。術後は鈍痛がありますが、痛み止めを内服することで、生活に支障のない程度に抑えられます。
今回は以下の内容について説明しました。
・下まぶたのクマ・たるみ取り手術の効果
・下まぶたのクマ・たるみ取りの流れ
・下まぶたのクマ・たるみ取り手術がおすすめの人・適さない人
・下まぶたのクマ・たるみ取りの痛み
・下まぶたのクマ・たるみ取り手術のリスク・副作用
・下まぶたのクマ・たるみ取り手術のダウンタイム
・下まぶたのクマ・たるみ取りの症例
・下まぶたのクマ・たるみ取りと合わせて行われる手術
・下まぶたのクマ・たるみ取りに失敗しないためには
・下まぶたのクマ・たるみ取りに関するよくある質問
下まぶたのクマ・たるみ取りの手術は、“下眼瞼脱脂”という治療です。たるみのほか、黒クマの改善や若見え効果が期待できます。手術は、麻酔後に下瞼を切り開き、眼窩脂肪を取り出します。下瞼のたるみの原因が眼窩脂肪の人、黒クマに悩む人にとって適した治療です。皮膚のたるみが原因の場合や、メスを入れたくない人には適していません。手術の副作用は、痛み、内出血、腫れなどがありますが、1~2週間で治まります。リスクとしては、凹みやくぼみ、左右差、小ジワや皮膚のたるみが目立つ可能性、感染などが挙げられます。眼窩脂肪以外に症状がある場合、除皺術、脂肪注入、ヒアルロン酸注入などが併用されることがあります。手術での失敗を避けるために、カウンセリングで十分に納得してから、余計な治療をしない、技術力のあるクリニックで治療を受けましょう。
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