下眼瞼脱脂の手術後は、運動をしてもよいのでしょうか。
運動することにリスクがあるとしたら、いつからなら大丈夫でしょうか。
下眼瞼脱脂の仕組み、術後の患部の経過、術後に運動をするリスクを知り、日常生活上の注意点、下眼瞼脱脂に失敗しないためのポイントをおさえておきましょう。
目の下のクマ・たるみ取りで知られる「下眼瞼脱脂」は、目の下の膨らみ、たるみ、黒クマの原因となる眼窩脂肪を取り除く治療法です。目の下のたるみ取りは大きく分けて「下眼瞼脱脂術」と「下眼瞼除皺術」があります。
下眼瞼脱脂術では、下まぶたの裏の赤い粘膜部分からメスを入れ、眼窩脂肪を取り出します。傷はごく小さく、縫合をせずとも自然に閉じ、表からは見えません。ダウンタイムが1~2週間と短いのも特徴です。
下眼瞼除皺術では、下まつげの下の皮膚を切開し、たるみの原因である眼窩脂肪を摘出し、同時に余分な皮膚も切り取る治療法です。傷は数か月かけて次第に薄く目立たなくなります。ダウンタイムは2週間~1か月です。
下眼瞼脱脂後の患部の状態を、経過を追って確認しましょう。
下眼瞼脱脂術:目の下の脂肪の膨らみだけを取り出す場合、下眼瞼脱脂術が適用になります。術後は下まぶたを医療用テープで2日間保護します。
下眼瞼除皺術:目の下の脂肪の膨らみに加え、皮膚が余ってたるんでいる場合、下眼瞼脱脂術と下眼瞼除皺術との併用となります。または凹む部位へ脂肪移動させる手術との併用になることもあります。術後は下まぶた表面に縫合した糸が残った状態です。
※下眼瞼脱脂術の症例写真です。
下眼瞼脱脂術:目の下の腫れや内出血などが少しありますが、8割程度は引いていきます。切開部分は粘膜側のため、見た目には傷跡がありません。
下眼瞼除皺術:抜糸は施術から5~7日後に行います。抜糸後はまだ傷跡が赤く目立つ状態です。
※下眼瞼脱脂術の症例写真です。
下眼瞼脱脂術:術後1か月経つと、腫れや内出血はほとんどありません。日常生活の制限もほとんどなく過ごせます。
下眼瞼除皺術:目の周りの腫れや内出血はほとんどなくなり、傷跡の赤みも確認できるものの、徐々に薄れてきます。
※下眼瞼脱脂術の症例写真です。
下眼瞼脱脂術後の運動は、1か月後より可能です。ただし、汗をかくような運動、激しい運動はお控えください。また、術後の回復をスムーズにするために、運動以外にも患部に刺激を与えたりしないよう。
喫煙は血流を妨げ、傷の修復に必要な酸素や栄養が運ばれにくくなります。きれいな目元を手に入れるために、最低1週間は禁煙に努めてください。術後の生活の目安は以下の通りです。
術後すぐに運動してはいけない理由は、体が温まり、血流がよくなることで、腫れや内出血が強くでてしまう可能性があるからです。万が一、運動などで患部を傷つけてしまうと、傷が開いてしまう可能性もあります。
長時間の入浴も血流がよくなるため、避けて下さい。体だけでなく目に血流が集まる行為も同様です。施術日当日は、長時間の読書やパソコン・スマートフォンの使用など、目が疲れる行為は控えてください。就寝時は枕を高くするなどし、なるべく頭を高くして頭に血液が集まらないようにしましょう。
下眼瞼脱脂に失敗しないためには、術後はなるべく動かず、患部に触れないこと、また、実績のある信頼できるクリニックを選ぶことがポイントです。
目に見える傷は小さなものですが、術後の皮膚の中では傷の修復が行われています。回復をスムーズにするため、患部の血流を促したり、患部に刺激を与えたりしないようにしましょう。運動をしなくても、重たい荷物を持つことで思わず力が入ってしまい、顔に血液が集まってしまうこともあります。可能であれば術後はお休みを取得するなど、安静に過ごしましょう。
目周りの皮膚は体の中で一番薄く非常にデリケートです。患部を触ると刺激となり、色素沈着になる可能性があります。赤みや腫れ、感染のリスクを高める原因にもなりますので、縫合部分にはなるべく触れないようにしましょう。
下眼瞼脱脂の仕上がりは、医師の技術に左右されます。例えば、他院で推奨されている脂肪注入は、適応の方がいらっしゃいますが、脂肪注入なしでご満足される患者様が多いです。
ホームページで症例を確認し、口コミなども参考にしながら、納得できるクリニックや医師を選びましょう。
下眼瞼脱脂術後(経結膜法)は、1週間後からホットヨガは可能となっております。術後の傷が閉じるまでは1週間程度で、その間はダウンタイム症状として腫れや内出血があらわれます。
ホットヨガは高温で行うため、代謝の高まりにより患部周りに血流が増し、ダウンタイム症状が強く表れる可能性があります。また、汗をかきやすいため、傷に汗がしみることも想定されます。
ダウンタイム中は顔から汗が出るような極端に刺激が強いものはなるべく避けるようにし、内出血や腫れが治まってきたころに摂取するようにしてください。血液循環が活発になることで、症状が強く表れることや長引くことがあります。
上まつ毛は特に制限はありませんが、下瞼の腫れがある場合は腫れが治まる1週間は避けましょう。下まつ毛は1ヶ月以降から可能です。
術後の傷は目には見えなくとも皮膚の内部で修復が行われています。まつ毛エクステやつけまつ毛をして刺激を与えると、ダウンタイムが長引く可能性があります。
今回は以下の内容についてお伝えしました。
・下眼瞼脱脂の仕組み
・下眼瞼脱脂後の流れ
・術後いつから運動していい?
・術後すぐに運動してはいけない理由
・下眼瞼脱脂に失敗しないためには
下眼瞼脱脂は目の下の眼窩脂肪を取り出してたるみを解消する治療法です。メスを入れる場所が下まぶたの裏からの「下眼瞼脱脂」と下まぶたの際から目尻にかけての「下眼瞼除皺」があります。下眼瞼脱脂術のダウンタイムは約1週間~2週間、下眼瞼除皺術は約2週間~1か月で、すべての症状が治まり、完成するのは3ヵ月ほどです。激しい運動は1ヵ月間お控えください。体が温まると腫れや内出血が強くでてしまう可能性があるため、運動と同様、長時間の入浴は避けて下さい。下眼瞼脱脂に失敗しないためのポイントは、実績のあるクリニックを選んで治療を受け、術後はなるべく動かず、患部に触れないことです。