ゼオスキン セラピューティックとは?効果や治療期間、使い方を解説

投稿日:
2023/04/27
くすみ シワ スキンケア ゼオスキン ニキビ跡 毛穴 肝斑
大山 希里子医師
著者
東京イセアクリニック
皮膚外科医
大山 希里子

Shere

ゼオスキン セラピューティックプログラムは、積極的な治療とともに、皮むけなどの反応が伴うことでも知られます。

「セラピューティックはどのような経過を辿るの?」「皮むけしない方法はある?」「ニキビには効果がある?」などの、不安や疑問にお答えします。

セラピューティックの特徴、効果や使用するスキンケア製品の順番、治療期間やその後のスキンケア、料金、皮むけや痛みなどのA反応について、医師が解説します。症例写真もあわせてご覧ください。

ゼオスキン セラピューティックとは?

セラピューティックは、ドクターズコスメ「ゼオスキン」の代表的な治療プログラム。

「ハイドロキノン」配合化粧品と処方薬「トレチノイン」を使い、積極的に肌をケアします。ニキビ、シミ、くすみなどの肌悩みを改善する効果が期待できます。効果が期待できる反面、治療開始時期は副反応がありますが、継続すると落ち着いてくるでしょう。

ゼオスキンは医療機関専売の化粧品で、肌の状態に合った製品選びが効果を左右します。使用には医師の診察・指導を受ける必要があります。また、セラピューティックでトレチノインを併用する場合は、医師の処方が必要です。

ゼオスキン セラピューティックの効果

ゼオスキン セラピューティックに期待できる効果は、シミ・肝斑、くすみ、ニキビ・ニキビ跡、しわ、毛穴の開き、肌の乾燥などの改善です。

セラピューティックプログラムでは、高濃度のハイドロキノンやトレチノインを使用します。それぞれの成分の効果は、以下の通りです。

●  ハイドロキノン:シミやニキビ跡の改善が期待できる美白成分です。シミの原因となるメラニン色素の合成を阻害、メラニンを作り出す酵素の働きを抑える働きがあります。

●  トレチノイン:ビタミンA誘導体の処方薬です。アメリカではシミやニキビの治療として認可されています。肌のターンオーバーを促進し、古い角質を排出、余分な皮脂分泌を抑える、毛穴詰まりを解消する、コラーゲンのもとである線維芽細胞を活性化しハリ感を生む、などの働きが期待できます。

ハイドロキノンとトレチノインを併用することで、肌のターンオーバーを促進します。

ゼオスキン セラピューティックの順番・使い方

ゼオスキン セラピューティックプログラムを効果的なものにするための、適切な順番と使い方について紹介します。

クレンジング・洗顔

朝と夜の合計2回、お手入れの最初に使用します。1回500円玉大を手にとり、濡れた顔に塗布し、40~60秒洗顔してぬるま湯でやさしく洗い流してください。

クレンザーは「ハイドレーティングクレンザー」「ジェントルクレンザー」「エクスフォリエーティングクレンザー」の3つから選択します。セラピューティック中のデリケートな肌に適したクレンジング・洗顔料です。濃いメイクを除き、Wクレンジングは不要です。肌質に合わせてお選びください。

●  ハイドレーティングクレンザー:普通肌~乾燥肌向け、肌に優しい

●  ジェントルクレンザー:普通肌~乾燥肌向け、さっぱりとした洗いあがり

●  エクスフォリエーティングクレンザー: 普通肌~脂性肌・ 混合肌向け、スクラブ入り

化粧水

朝夜2回、洗顔後に「バランサートナー」を塗布します。

バランサートナーに含まれる「グリコール酸」の働きは、軽いピーリング作用です。肌のターンオーバーを促進し古い角質を剥がすことで、次に使用する成分をお肌に浸透しやすくします。また、「ハマメリスエキス」が炎症を抑え、肌荒れ予防に役立ちます。

トレチノイン・美容クリーム

化粧水の後は、ハイドロキノン4%を含む2種類の美容クリーム「ミラミン」「ミラミックス」と、処方薬の「トレチノイン」です。ミラミンは朝・夜の2回、バランサートナー後に使用。ミラミックス+トレチノインは夜1回使用します。

ミラミンは単体で使用しますが、ミラミックスはトレチノインと組み合わせることで、トレチノインの浸透を高めるため一緒に使用してください。

●  ミラミン:ハイドロキノン4%を含み美白効果が期待できる

●  ミラミックス:ハイドロキノン4%を含む。組み合わせてトレチノインの働きを促進

日焼け止め

日焼け止めは太陽光を浴びる15分前に塗布してください。

ゼオスキンの日焼け止めは「サンスクリーンプラスプライマーSPF30」「BSサンスクリーンSPF50 」があります。用途や質感など、お好みにより選択してください。

●  サンスクリーンプラスプライマーSPF30:顔用、さらさらとした質感、下地としても使用可。1回使用量は2プッシュが目安です。

●  BSサンスクリーンSPF50:顔と全身用、質感は硬め。

ゼオスキン セラピューティックの治療期間

セラピューティックの治療期間は12~18週間。治療期間は反応期・耐久期・完成期の3段階で構成され、それぞれ4~6週間です。各期間について解説します。

反応期

反応期はトレチノインによる副反応(A反応)が発生しやすい時期です。副反応は皮むけ、赤み、かゆみ、乾燥、ヒリヒリ感などがあらわれます。これらは肌のターンオーバーやコラーゲンの産生が促され、古い角質が除去される過程で起こる一時的な症状です。治療を続けると徐々に緩和していきますが、耐えられない場合はクリニックにご相談ください。

耐久期         

耐久期は反応期の後、肌がトレチノインに耐性を持つ時期です。皮むけ、赤み、痛みなどの副反応が落ち着いてくるでしょう。小じわ、毛穴、ハリ感などの肌質改善が実感できるようになる人もいます。

完成期         

完成期は耐久期の後、肌が生まれ変わる時期です。この時期には透明感、きめ細やかさ、潤い・弾力を感じられるようになるでしょう。

ゼオスキン セラピューティック後のスキンケア

セラピューティック後も肌のコンディションを維持したい場合、移行期・維持期のケアに進みます。セラピューティック中に使用していたハイドロキノンやトレチノインは急に中止せず、徐々に減量してから使用を中止すると効果的です。なお、ハイドロキノンの連続使用は副作用のリスクが高まるため、最大5か月までとなっています。

移行期

移行期は1か月半~2か月が目安です。「トレチノイン」とハイドロキノンを含む「メラミン」「ミラミックス」を減量します。

週2~3日はセラピューティックの製品を使用し、残りの日は「バランサートナー、シーセラム、デイリーPDまたはRCクリーム、日焼け止め(朝のみ)」の順にお手入れします。

・ミラミン、ミラミックス、トレチノイン:週2~3回に減らす

・メラミン:シーセラム(美白美容液)などに変更する

・ミラミックス+トレチノイン:デイリーPD(美容液)やRCクリーム(美容クリーム)などに変更する

維持期

移行期を過ぎたら維持期です。トレチノインとハイドロキノンを完全に中止します。維持期には期間の定めはありません。日々のお手入れは、「バランサートナー、シーセラムまたはブライタライブ、スキンブライセラムなどの高濃度レチノール製品」の順に行います。

・ミラミン、ミラミックス、トレチノイン:使用中止

・ミラミン:ブライタライブかCセラムに変更する

・ミラミックス+トレチノイン:高濃度レチノールに変更する

ゼオスキン セラピューティックの料金

ゼオスキン セラピューティックの料金はクレンジング・化粧水・美容液・日焼け止めを揃えると35,000円程度から。製品により多少異なりますが、概ね2~3か月使用できる容量です。

別途、クリニックにより初診料・再診料がかかることがあります。

ゼオスキン セラピューティックの皮むけ・痛み

セラピューティックでは、皮むけ、赤み、乾燥などのA反応を伴います。

最初の1~2週間は皮むけやヒリヒリ感が強くあらわれます。特に、目周りや口周りは表情筋を動かすたびにぼろぼろと皮むけが起こり、気になるかもしれません。化粧水は酸性の成分が含まれるため、皮むけがあるときは肌が焼けるように染みることがありますが、正常な反応で徐々に慣れてきます。乾燥感が強いと痒みがあらわれてしまうため、ワセリンやプロペト、ゼオスキンRCクリームなどで保湿するのもよいでしょう。

1~2か月は乾燥や皮むけでメイクのりは悪くなりますが、紫外線対策と下地効果があるサンスクリーンプラスプライマーとパウダーサンスクリーンを組み合わせるのもおすすめです。

2か月目以降はヒリヒリ感が落ち着きます。

※「【ゼオスキン】セラピューティックプログラム中の皮むけ・ひりひり感について解説します!」(YouTube)のリンクを導入

イセアクリニックのゼオスキン セラピューティック

ゼオスキン セラピューティックは短期間で肌質を改善する効果が高い反面、トラブルを起こしやすい製品でもあります。イセアクリニックでは、ゼオスキンをはじめる前に必ず専門の医師がカウンセリングを行い、プログラム中は1か月毎に検診にてアドバイスをさせていただいております。

イセアクリニックなら、「肌を正確に診断し」、患者様ひとりひとりに「適切な製品をえらび」「最適な使用法を指導する」ことができます。カウンセリングは無料です。お気軽にご相談ください。

ゼオスキン セラピューティックに関するよくある質問

ゼオスキン セラピューティックに関するよくある質問にお答えします。

ゼオスキン セラピューティックの流れは?

答え

セラピューティックは、積極的な治療をする期間が12~18週間、「反応期・耐久期・完成期」の3段階をそれぞれ4~6週間かけて行います。

セラピューティック後は、コンディションを維持する「移行期」1か月半~2か月を経て、「維持期」に入ります。

ゼオスキン セラピューティックは皮むけしない?

答え

セラピューティックの最初の期間「反応期」は、皮むけしやすい時期です。

セラピューティックが2回目以降の人、他のトレチノイン療法を行ったことがある人、皮脂が多い人は皮むけが起こりにくいため、皮むけがなければ医師と相談のうえ、トレチノイン濃度を調整しましょう。

ゼオスキン セラピューティックの失敗例は?

答え

セラピューティック中に日焼け止めを忘れると、シミや肌トラブルにつながります。普段以上に肌がデリケートになり、特に紫外線のダメージを受けやすい状態です。十分注意してください。

ゼオスキン セラピューティックは中断できる?

答え

大事な予定がある場合、皮むけを抑えるため、医師と相談のうえ3日~1週間前から中断することも可能です。ただし、頻繁に中断してしまうと効果が弱まる可能性があります。なるべく計画的にご使用ください。

ゼオスキン セラピューティックはシミが再発する?

答え

セラピューティックで使用する「ハイドロキノン」にはメラニン生成を阻害する効果があります。使用を中止すると、新たなシミが発生する可能性はあります。

まとめ                                                   

今回は以下の内容についてご説明しました。

・ゼオスキン セラピューティックとは?

・ゼオスキン セラピューティックの効果

・ゼオスキン セラピューティックの順番・使い方

・ゼオスキン セラピューティックの治療期間

・ゼオスキン セラピューティック後のスキンケア

・ゼオスキン セラピューティックの料金

・ゼオスキン セラピューティックの経過・症例

・ゼオスキン セラピューティックの皮むけ・痛み

・イセアクリニックのゼオスキン セラピューティック

ゼオスキン セラピューティックとは、ドクターズコスメ・ゼオスキンシリーズの積極的な肌質改善プログラムです。トレチノインとハイドロキノンを使用するのが特徴で、シミ・肝斑、くすみ、ニキビ・ニキビ跡、しわ、毛穴の開き、肌の乾燥など肌悩みの改善が期待できます。効果が高いぶん、赤み・皮むけ・痛みなどのA反応も強くあらわれます。治療期間は12~18週間。その後は1か月半~2か月の移行期を経て維持期に入ります。効果的にケアするため、それぞれの期間やおひとりおひとりの肌状態やライフスタイルにより、適したアイテムが異なります。無料カウンセリングにてお気軽にご相談ください。

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皮膚外科医 大山 希里子
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