ポテンツァとダーマペンの違いは?                           

投稿日:
2023/02/24
スキンケア ダーマペン ニキビ ポテンツァ
大山 希里子医師
著者
東京イセアクリニック
皮膚外科医
大山 希里子

Shere

ポテンツァとダーマペンはどちらも極細針で穴をあけてターンオーバーを促進させる「マイクロニードル治療」です。いずれもニキビやニキビ跡、毛穴などへの効果が期待できます。共通点の多い施術ですが、どのような違いがあるのでしょうか?
それぞれの違いを施術方法、効果、症例、注意点で比較しました。ご自身にあった治療選びの参考にしてください。

ポテンツァとダーマペンの違い

ポテンツァとダーマペンの違いを、施術方法・効果・痛み・ダウンタイム・料金の面から比較します。

施術方法の違い

いずれもマイクロニードル治療ですが、ポテンツァにはRF(radio frequency=ラジオ波・高周波)照射機能もあります。また、薬剤導入方法や薬剤の種類の違いがあります。

・ダーマペン:薬剤を塗布後、16本の極細針がセットされたペンタイプの医療機器で、ヘッドをあてながら1920個/秒のスピードで高速振動させてまんべんなく穴をあけ、穴から薬剤を浸透
・ポテンツァ:スタンプのように25本の極細針を刺し、針先からRFを肌の奥に照射、吸引圧により薬剤を注入。針の無いチップもあります

薬剤導入方法の違い

ダーマペンは薬剤を塗布してから針穴をあけ、成分を浸透させます。出血があるため薬剤が押し戻されている可能性があり、浸透具合が十分か確認できません。
ポテンツァは「ドラッグデリバリーシステム」という薬剤を適切な量・時間で、適切な場所に届けることができるシステムを搭載。RFを流すことで止血もでき、吸引圧をかけて薬剤を確実に押し込むことができます。薬剤の効果を最大限に高めると同時に、痛みやダウンタイムを最小限に抑えることができるシステムです。

薬剤の種類の違い

ポテンツァとダーマペン、いずれにも使用できる薬剤、片方しか使用できない薬剤があります。ダーマペンのみに使用できる製剤は熱に弱いため、RFを照射するポテンツァでは使用できません。マック―ムはポテンツァ専用薬剤です。

・ダーマペンのみ使用可:ウーバーピール(ニキビ・ニキビ跡、美白、毛穴の引き締め)、PRX-Tマッサージピール(ヴェルベットスキン/ハリ弾力・ツヤ、引き締め、美白小じわ改善)、PRP(ヴァンパイヤフェイシャル/収縮・ハリ弾力・若返り)
・ポテンツァのみ使用可:マックーム(瘢痕・クレーター・ニキビ跡・凸凹)
・どちらの施術にも使用可:成長因子BENEV(美肌再生・ニキビ跡・毛穴収縮・ハリ弾力・若返り)、CYTOCARE532(若返り・高保湿・針弾力・毛穴収縮)、白雪注射(美白・保湿・赤み改善・トーンアップ・美肌再生)

効果の違い

ポテンツァとダーマペンの効果は、共通するものとポテンツァのみに期待できるものがあります。

・共通:ニキビ・ニキビ跡、クレーター、毛穴、ハリつや、小じわ、肌質などの改善、肌再生、トーンアップ、美白などの効果
・ポテンツァのみ:肝斑、たるみ、傷跡、赤ら顔・酒さの改善効果

痛みの違い

ポテンツァとダーマペンはいずれも針を刺す痛みがあり、針の深さにより痛みの強さが異なります。ポテンツァは照射するRFの熱を痛みとして感じることがあり、火照るような痛みが翌日まで残ります。
いずれも、針の深さの調整、麻酔の使用により痛みを軽減することができます。ダーマペンは自動で振動しますが、ポテンツァは手動のため針を刺すスピードも調整できることや、吸引機能によっても痛みが軽減されます。

ダウンタイムの違い

ダウンタイムは、ポテンツァのほうがダーマペンよりもやや短く済みます。ポテンツァはRFの熱エネルギーによる止血効果が期待でき、施術の際の出血を抑えるためです。

・ダーマペン:約2週間。術後に「赤み」「出血」、針の深さにより「皮剥け」や「乾燥」が生じる場合があります。赤み・出血は数日で治まります。
・ポテンツァ:約1週間。術直後に「赤み」があらわれますが、翌日には8割程度が治まり、長くて5日程度です。「熱感」や「痛み」は当日中に治まります。針穴は数日で塞がり「かさぶた」になった後、1週間程度で自然に剥がれます。
いずれも稀に内出血があらわれることがあり、1~2週間で自然に治まりますが、目立つ場合は翌日からメイクでカバーするとよいでしょう。

料金の違い

美容医療は自由診療のため保険適用外で、料金体系はクリニックにより異なります。カウンセリング代、診察代、施術代、麻酔代、薬代、アフターケア代など、提示された料金に含まれないこともあります。事前に必要な金額を確認しておきましょう。
なお、ダーマペンは単体でも使用できますが、ポテンツァは薬代が生じるため、そのぶん高価になります。

ポテンツァとダーマペンで迷ったら

ポテンツァとダーマペン、どちらが適しているかは、肌の状態によります。継続して治療することも踏まえて、カウンセリングや診察で十分に相談して決めましょう。

・ポテンツァ:より高い効果・安全性・ダウンタイムの軽さを求める人、少ない回数で効果を得たい人、ダーマペンでは効果が不十分だった人、肝斑・たるみ・リフトアップ・傷跡・赤ら顔・酒さへの効果を期待する人
・ダーマペン:費用を抑えたい人、ウーバーピール、PRX-Tマッサージピール(ヴェルベットスキン)、PRP(ヴァンパイヤフェイシャル)などダーマペンでしか使えない薬剤を試したい人

ポテンツァとダーマペンの注意点

金属アレルギーの人、妊娠中・授乳中、感染症の人は治療を受けることができません。その他、持病のある人はご相談ください。
術後は治療効果を無駄にしないために、以下のことに注意して過ごしましょう。

・術後1週間はスクラブ入り洗顔料やピーリング製品の使用を控える
・日常的に紫外線対策を行う
・腫れやほてりの症状が治まるまでは飲酒、激しい運動、サウナを控える
・洗顔は、ダーマペンは施術12時間後から、ポテンツァは施術後6時間後から可
・メイクは、ダーマペンは翌々日から、ポテンツァは翌日から可

イセアクリニックのポテンツァとダーマペン

イセアクリニックでは、スキンケアの専門家がお肌や症状に合った治療を個別に提案いたします。知識・技術・経験はもちろん、様々な条件をクリアしたスタッフのみが、担当として継続して肌の変化に対応します。
ポテンツァは出力を上げた際の痛みやダウンタイムがネックになっていましたが、イセアクリニックでは痛みを抑えながら治療効果を出す独自の方法を用意。施術時は麻酔クリームの他、オプションで痛みへの不安を軽減する笑気麻酔も選択可能です。無料カウンセリングにてお気軽にご相談ください。

ポテンツァとダーマペンの違いに関するよくある質問

ポテンツァとダーマペンの違いに関するよくある質問にお答えします。

ポテンツァとダーマペンの効果の違いは?

ポテンツァとダーマペンの効果は、いずれもニキビ・ニキビ跡改善、毛穴収縮、クレーター、ハリつやUP、小じわ改善、肌質改善、肌再生、トーンアップ、美白などが期待できます。さらにポテンツァは、肝斑、たるみ・リフトアップ、傷跡、赤ら顔・酒さなどにも効果が期待できます。

ポテンツァとダーマペンどちらがおすすめ?

ポテンツァとダーマペン、どちらが適しているかは肌の状態や治療目的によります。継続治療することも踏まえて、カウンセリングや診察で適応や費用を確認して、選択しましょう。

ポテンツァとダーマペンのダウンタイムの違いは?

ポテンツァとダーマペンのダウンタイムは、いずれも腫れ、赤み、かさぶたなどの症状がみられます。ダウンタイム期間は、ポテンツァのほうがRFの止血効果があることから、ダーマペンよりも短くなります。

まとめ

今回は以下の内容について紹介いたしました。

・ポテンツァとダーマペンの違い
・ポテンツァとダーマペンで迷ったら
・ポテンツァとダーマペンの症例
・ポテンツァとダーマペンの注意点
・イセアクリニックのポテンツァとダーマペン

ポテンツァとダーマペンはいずれもマイクロニードル治療器です。ポテンツァにはさらに、RF照射とドラッグデリバリーシステムという機能があり、使用する薬剤も異なります。ポテンツァのほうが期待できる効果が多く、痛みやダウンタイムも軽減できますが、費用は掛かります。ポテンツァ・ダーマペンで迷ったら、目的、使用したい薬剤、費用を抑えたいなどのご希望によりご選択ください。治療効果を維持するために、術後の生活にも注意しましょう。

About the author
皮膚外科医 大山 希里子
皮膚外科医
大山 希里子
OYAMA KIRIKO
Related article
About us

美容外科・皮膚科
東京イセアクリニックの
スキンケア専門サイトです。