肝斑が濃くなる原因は?効果的な対策も解説

投稿日:
2024/06/13
アンチエイジング スキンケア ホームケア 肝斑
権東 容秀医師
著者
東京イセアクリニック
日本形成外科学会 認定専門医
日本皮膚科学会 認定専門医
権東 容秀

Shere

肝斑は、適切に対処しないと濃くなる可能性があります。
他のシミとは異なる肝斑の原因を理解し、濃くなるリスクを避けるために適切な対策が必要です。
本記事では、肝斑が濃くなる原因と効果的な対処法について詳しく解説します。

肝斑が濃くなる原因

肝斑の原因は完全には解明されていませんが、ホルモンバランスの乱れ、紫外線ダメージ、過度なストレス、肌への摩擦が原因で濃くなると考えられています。

ホルモンバランスの乱れ

肝斑が濃くなる主な原因のひとつが、ホルモンバランスの乱れです。妊娠や出産、ピルの使用、更年期などに発症しやすいことから、女性ホルモンの変動と関連があると考えられています。特にプロゲステロン(黄体ホルモン)は、妊娠やピルの使用によって分泌が活発になり、メラニンを活性化させる作用があります。

紫外線ダメージ

肝斑を含むシミ全般は、紫外線ダメージによってメラニン色素が増えることが原因と考えられています。

肝斑の色のもとはメラニン色素で、紫外線を受けると皮膚は肌を守ろうとしてメラニン生成指令を出します。紫外線の強さは地域や季節、天候によって変動しますが、年間を通じて降り注いでいます。

過度なストレス

過度なストレスも肝斑の悪化に関与すると言われています。ストレスによってホルモンバランスが乱れることで、肝斑を含むシミ全般が増える傾向があります。ストレスには寒暖差、化学的な臭い、病原体、人間関係や経済的な問題など、さまざまな要因があります。

肌への摩擦

肝斑は刺激を受けると悪化しやすい特徴があります。誤ったスキンケア方法、例えば「クレンジングや洗顔で擦る」「スクラブを頻繁に使用する」「化粧水を叩いて塗る」などによる肌への摩擦が、肝斑を濃くする要因とされています。過度のマッサージも同様に影響を与えます。

肝斑が濃くなる原因への対処法

肝斑が濃くなる原因への対処法としては「ストレスをためない」「規則正しい生活を心がける」「クリニックで治療する」ことが挙げられます。

ストレスをためない

肝斑を気にしすぎてストレスを溜めないようにしましょう。

無理をせず、休息を取ることや趣味に打ち込んで気分転換をすることが有効です。また、専門家に早めに相談することもおすすめです。リラックスすることで、ホルモンバランスが整いやすくなります。

規則正しい生活を心がける

規則正しい生活を送ることで、心身と肌の健康を整えましょう。ホルモンバランスが整い、ストレスに強くなり、ダメージを受けにくい肌を作る助けになります。毎日同じ時間に就寝し、十分な睡眠をとること、栄養バランスの良い食事、適度な運動を心がけましょう。さらに、夕方や夜の入浴、朝の光を浴びる習慣をつけることで、眠りの質も向上します。

クリニックで治療する

クリニックでは、内服薬や外用薬、レーザートーニングやポテンツァなどの施術による治療法があります。肝斑は刺激に弱いため、治療は慎重に行う必要があります。内服薬を第一選択とし、機器を使用する際は肝斑専用のマイルドなモードが選択されることが一般的です。他のシミと混在する場合は、肝斑治療を優先することが重要です。

内服薬

肝斑の内服治療では、主に「トラネキサム酸」と「シナール」、「ユベラ」が選択されます。内服は効果を要するまでに1~2カ月程度かかります。肝斑治療の飲み薬の料金は、美容目的のため保険適用外です。飲み薬の組み合わせや料金は、クリニックにより異なります。

■トラネキサム酸

トラネキサム酸は、肝斑の生成を抑制するため、新たな肝斑の予防として用いられます。

  • 効果: メラニン生成に必要なプラスミンやプロスタグランジンを抑制することでシミ・肝斑の予防効果が期待できます。血液の凝固を阻害するプラスミンという物質の働きを抑える「抗プラスミン作用」により止血、炎症反応やアレルギーの抑制につながります。
  • 期間: 3カ月ごとに休薬

■シナール

ビタミンC(アスコルビン酸)とパントテン酸(ビタミンB5)を配合した複合ビタミン剤です。

  • 効果: メラニン生成を抑制するほか、既にある肝斑などの色素沈着の改善に用いられます。ビタミンCがメラニン生成を抑え、紫外線などのダメージから肌を守ります。パントテン酸はビタミンCの働きをサポートします。
  • 期間: 長期内服可。継続や中止は医師の指示に従ってください。

■ユベラ

ビタミンE(トコフェロール)は強力な抗酸化作用を持っています。ビタミンEとビタミンCを一緒に摂取することで、相乗効果が得られるため、肝斑治療においては両方のビタミンを併用することが推奨されています。ビタミンEを過剰に摂取することによって出血のリスクが出ることがあります。ビタミンEの上限摂取量は30歳から75歳の女性では650~700㎎/日となります。ビタミンEを多く含む食品としては、鰻、アーモンド、アボガドなどがありますので、ビタミンE内服中はこれらの食品を積極的に摂取することは注意してください。

外服薬

基本的にはトレチノインとハイドロキノンの併用療法が推奨されています。

■トレチノイン

  • 効果: ビタミンA誘導体であるトレチノインは、ターンオーバーを促し、表皮にあるメラニン色素の排出を助けます。
  • 期間: トレチノインは最長でも8週間程度の使用が目安です。休薬すると、再度効果が得られると考えられています。

■ハイドロキノン

  • 効果: ハイドロキノンは新たなメラニンの合成を防いだり、メラニン色素を産むメラノサイトの数を減らしたりします。
  • 期間: ハイドロキノンの連用は3~6カ月程度で、長期使用には白斑のリスクもあるため、医師の診察を受けましょう。
  • 料金: トレチノイン・ハイドロキノンは保険適用外のため、クリニックによって費用が異なります。濃度が上がるにつれ、費用も高くなる傾向にあります。

レーザートーニング

一般的なレーザーよりも低出力のレーザーを照射し、メラノサイトを刺激せずにメラニン色素を破壊する治療法です。メラニン吸収の特性を持った1064nmの波長を使用します。

  • 効果: 肝斑を含む皮膚表面の色調を改善し、周囲の組織にダメージを与えずに効果を発揮します。
  • 回数・期間: 1-2週に1回程度、5~10回の治療が目安です。その後1か月おきを目安に定期的に治療をすることで、きれいな状態が維持されます。
  • 痛み: 強い痛みはなく、輪ゴムで軽くはじかれる程度の軽い痛みが感じられます。
  • ダウンタイム: ほとんどありません。腫れ・痛みは数時間で治まり、小さなかさぶた・にきび・内出血があらわれた場合は1週間~10日程度で落ち着きます。照射箇所が赤くなることはありますが、直後からメイクができ、当日から洗顔・入浴が可能です。
  • 料金: 自由診療で、クリニックによって異なります。イセアクリニックではレーザートーニング・スペクトラは1回14,300円・5回コース58,300円・10回コース102,300円(すべて税込)で提供しています。

ポテンツァ

ポテンツァは、マイクロニードルRFという針先から高周波を照射するマシンです。ポテンツァは治療目的ごとに先端に付けるチップが異なります。肝斑用チップは、メラノサイトに熱エネルギーを届けます。

  • 効果:熱エネルギーにより針先の熱を通してメラノサイトの働きを弱め、メラニンの生成を抑制します。
  • 回数・期間:2-4週に1回の治療を5~6回以上行うのが目安です。
  • 痛み: 弱い痛みが感じられる程度
  • ダウンタイム:ほとんどありません。赤みや腫れが1日程度あらわれます。
  • 料金:自由診療のため、クリニックごとに料金体系が異なります。なお、イセアクリニックでは、外側・内側から肝斑へ徹底アプローチする6か月間の治療プログラム「6か月徹底肝斑治療プラン」があり、365,000円(税込)です。

肝斑治療はイセアクリニック

イセアクリニックでは、肝斑に適した内服、外用薬、施術をご用意。単独での利用も可能ですが、外側・内側から肝斑へ徹底アプローチする「6か月徹底肝斑治療プラン」もございます。

リバースピール(肝斑部分)またはポテンツァ肝斑(全顔)いずれか10回、ピコトーニング10回の施術にホームケア・内服薬・ビタミン剤がセットになっています。

詳しくは無料カウンセリングでお問合せください。

肝斑と濃くなる原因に関するよくある質問

肝斑が濃くなる原因は何?

答え

肝斑が濃くなる原因は解明されていませんが、ホルモンバランスの乱れ、紫外線ダメージ、過度なストレス、肌への摩擦などが考えられます。

肝斑が濃くなる時期はある?

答え

妊娠や出産、ピル内服時、更年期などの時期に、肝斑が濃くなることがあります。

肝斑を薄くする方法は?

答え

肝斑を薄くするには、トラネキサム酸などの内服、トレチノイン・ハイドロキノンの塗布、レーザートーニングやポテンツァなどの美容治療のほか、規則正しい生活・ストレスを溜めない生活を心がけましょう。

まとめ

今回は、以下の内容について説明させていただきました。

・肝斑が濃くなる原因

・肝斑が濃くなる原因への対処法

・肝斑治療はイセアクリニック

肝斑の原因は完全には解明されていませんが、ホルモンバランスの乱れ、紫外線ダメージ、過度なストレス、肌への摩擦が原因で濃くなると考えられています。

肝斑にはストレスをためない、規則正しい生活を心がける、クリニックで治療するといった対処法があります。肝斑の治療法は他のシミと異なるため、診断や治療をご検討の方はぜひご相談ください。

About the author
日本形成外科学会 認定専門医 日本皮膚科学会 認定専門医 権東 容秀
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