埋没法は理解していても、「瞼板法」が何なのかわからない方がいると思います。ここでは瞼板法についてと、埋没法にあるもう一つの「挙筋法」との違いについてご説明致します。
1 瞼板法(けんばんほう)とは
瞼板法とは、まぶた内の「瞼板」と呼ばれる硬い板に糸を留め、二重を形成する埋没法の施術方法のことです。画像の赤い部分が留めている糸です。
瞼板法
埋没法には「瞼板法」の他に「挙筋法(きょきんほう)」と呼ばれる方法があり、挙筋法では、まぶたを開閉する時に使われる眼瞼挙筋(がんけんきょきん)と言う筋肉に糸を留め、二重を形成します。画像の赤い部分が留めている糸です。
挙筋法
「瞼板法」と「挙筋法」の違いについて詳しくは次の章でご説明致します。
2 瞼板法と挙筋法の違い
ご説明した様に、「瞼板法」と「挙筋法」では、糸を留める部位が違い、その他の違いとしてそれぞれのメリット・デメリットが挙げられます。以下では、それぞれのメリット・デメリットをご紹介致します。
2-1 瞼板法
瞼板法のメリットは2つあります。
1つ目は硬い板(瞼板)に留めている分、固定が安定し二重の持続期間が挙筋法よりも長いことです。
2つ目は「眼瞼下垂(がんけんかすい)」になりにくいことです。
眼瞼下垂とはまぶたが垂れ下がっており、眠たそうな状態の目のことです。
瞼板法のデメリットは、瞼板法は瞼板に糸を留めるため、瞼板内の血管網が破壊され酸素供給がなくなる可能性があることです。
2-2 挙筋法
挙筋法のメリットは、自然に近い構造で二重を形成できることと、まぶたの裏に糸が出ないため、糸が眼球を傷つけにくいことです。デメリットは、筋肉に糸を留めている分固定が不安定になり、二重のラインが瞼板法よりも取れやすいことと、術後一時的に眼瞼下垂になる可能性があることです。
挙筋法について詳しくは別に記載していますのでそちらをご参照ください
3 瞼板法と挙筋法の共通点
上記では瞼板法と挙筋法の違いをご説明致しましたが、以下では瞼板法と挙筋法の共通点をご紹介います。
3-1 料金
当院では瞼板法・挙筋法どちらでも、63,800円(税抜)で埋没法を受けられます。保証付きのプランや、二重のラインがより取れにくい「埋没法ダブル」などございますので、興味がある方は、以下をご確認ください。
3-2 ダウンタイム
瞼板法、挙筋法どちらで埋没法を行っても、手術後には必ず1週間程度はダウンタイムがあります。ダウンタイム中は腫れや内出血が出ますが、瞼板法は腫れやすい、挙筋法は内出血しやすい、といった違いはありません。
(※人によって症状の度合いに多少個人差があります。)
3-3 傷跡
埋没法は二重完成時に傷跡が目立ちにくい施術です。そのため、瞼板法・挙筋法のどちらで施術を行っても、二重完成時に傷跡が目立つことはありません。「瞼板法」・「挙筋法」のどちらの方が良いということがないため、当院では、瞼板法・挙筋法の両方を取り入れ、患者様に適切な方法を選択し埋没法を行っております。
患者様にどちらの方法が適しているかは、カウンセリングで判断致しますので、埋没法をご希望の方はお気軽にご相談下さい。
4 手術後の経過
上記でご説明した様に、瞼板法と挙筋法では糸を留める部位とメリット・デメリット以外に違いはありません。手術後の経過にも違いはなく、人によって内出血や腫れの度合いに多少、個人差があるだけです。そのため、以下では、当院で瞼板法を行った患者様を例に手術後の経過をご説明致します。
手術翌日はまぶたに腫れが出ており、二重のラインも安定していません。
翌日に比べ腫れは少し治まっていますが、まだ二重のラインは安定していません。上記2枚を見比べても、あまり変化が見受けられません。
手術から1か月経てば腫れが完全に引くため、二重のラインも安定しています。
3か月後にはすっかり馴染んで綺麗な二重になっています。
経過写真は埋没法を受けられた患者様の一例です。この患者様の様に、内出血がない場合もありますが、必ず全員が内出血しないとは限らないので予めご了承下さい。
5 まとめ
この記事は以下についてご説明致しました。
・瞼板法とは
・瞼板法と挙筋法の違い
・手術後の経過
埋没法を行う前には、しっかりとカウンセリングを受け、患者様に適した施術で埋没法を行いましょう。
埋没法症例
当院で埋没法を行った患者様の症例写真です。
各症例から、完成までの経過や施術プラン、担当医師のカウンセリング内容等を記載した専門ページを閲覧することができます。
この記事の監修
日本形成外科学会 認定専門医
鈴木 知佳
-
平成24年
東京医科大学 卒業
東京医科大学初期研修 -
平成26年
東京医科大学形成外科 入局
東京医科大学、大学関連病院にて形成外科研修 -
令和1年
イセアクリニック 入職