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鼻プロテーゼをすると目が寄ることはあるのでしょうか。そもそも、目が寄って見えると不自然な印象を与えるのでしょうか。
「鼻プロテーゼで目が寄る人」の特徴を挙げ、目が寄って見える症例・見えない症例を、写真とともに解説します。「鼻プロテーゼ以外の整形でも目は寄るのか?」「鼻プロテーゼによる目以外の顔全体への影響はあるのか?」という疑問にも、お答えします。
鼻プロテーゼは鼻筋にプロテーゼを入れて、鼻を高くする手術。プロテーゼは医療材料のひとつで、心臓の手術などにも使用される、アレルギーが起こりにくく比較的安全な素材です。局所麻酔をし、鼻の穴からメスを入れ、鼻骨を覆う骨膜の下にプロテーゼを挿入します。ダウンタイムは約2週間。腫れ、痛み、内出血などの症状があります。完成までは約3か月。効果は半永久的で、抜去や入替も可能です。
鼻プロテーゼを挿入することで目が寄ることはありません。鼻を高くすることで、目や皮膚が中央に寄ることもありません。目頭が少し引っ張られることはありますが、余程鼻を高くしない限り、あきらかな物理的変化はありません。
鼻プロテーゼが挿入されると、錯視効果で目が寄ったように見えることはあります。錯視効果とは、形や大きさ、長さ、色、方向などが、条件や要因によって実際とは異なるものとして見えること。平坦だった目と目の間が高くなり鼻筋が通ると、目が寄ってないのに、寄っているかのように見えるのです。
〝鼻プロテーゼで目が寄って見えると不自然〟かどうかは、その人の顔全体のバランスによります。もともと目が離れている人は、少し寄って見えることでかえってバランスがとれるでしょう。バランスがとれても、見慣れた顔と印象が変わると、不自然と感じる人もいるかもしれません。
もともと寄り目の人は、「さらに寄り目に見えたくない」と思うでしょうが、もともと寄り目の人の目周りの印象は、鼻プロテーゼをしてもあまり変わりません。
鼻プロテーゼをして目が寄る人の特徴として〝鼻根部までプロテーゼを入れた〟〝プロテーゼの高さが高い〟〝もともと目が離れている〟などが挙げられます。
鼻根部とは、目と目の間のこと。鼻根部まで鼻プロテーゼを入れ、低かった鼻根部が高くなると、物理的には目が寄らなくとも、錯視効果で目が内側に大きくなったように見えます。鼻プロテーゼの長さや高さはひとりひとりの状態やご希望により異なり、鼻筋だけに入れる人もいれば、眉間近くまで入れる人もいます。
鼻根部に入れるプロテーゼの高さを極端に高くすれば、皮膚が内側に引っ張られる可能性はあります。鼻根部に加える高さの目安は+0.5~6.0㎜程度。それ以上の高さにすると不自然な仕上がりになってしまいます。適切なデザインであれば、目が寄ることはありません。
もともと目が離れている人は、鼻プロテーゼをすると目が寄って見えることがあります。低かった鼻を高くすると、錯視効果で顔のパーツが内側に寄って見え、目が内側に大きくなったように見えるという効果も。嬉しい効果ととらえる人もいれば、違和感ととらえる人もいるでしょう。
鼻プロテーゼで目が寄って見える症例と、目が寄って見えない症例を、写真とともに解説します。
鼻プロテーゼ以外の鼻整形で目が寄って見えるものには「自家軟骨による隆鼻術」や「ヒアルロン酸注入」があります。いずれも鼻根部から鼻筋を高くすることができる治療です。
「自家軟骨による隆鼻術」は、鼻筋にプロテーゼの代わりにご自身の耳下軟骨あるいは肋軟骨を挿入し、高さを出す手術です。「ヒアルロン酸注入」は、メスを使わず鼻筋にヒアルロン酸製剤を注入し高さを出す治療。ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されていくため、効果の持続期間は12~18か月程度が目安です。
鼻プロテーゼを入れると、顔全体に立体感が生まれ、メリハリがつきます。横から見たときに、鼻先と顎先を結ぶ〝Eライン〟が整いやすくなるメリットも。また、額と鼻の境目にあたる眉間から鼻根の高さが低いと、鼻が低く短く見えるばかりでなく、相対的に顔が大きく見えます。鼻プロテーゼにより、鼻根から鼻筋を高くすると、顔全体を小さく見せることもできます。ただし、鼻曲がりを残したままや、極端な高さにしてしまうと、かえって悪目立ちしてしまいます。適切なデザインを選びましょう。
鼻プロテーゼの仕上がりは医師の技術に左右されます。治療が不安な方は、まずは実績のあるクリニックで相談しましょう。クリニック選びは、ホームページなどで医師の経歴や鼻プロテーゼの症例写真が沢山あるところ、自分と似た状態の症例があるところを探します。修正手術や他院修正には一定レベルの技術が必要。修正を扱っているかどうかも、技術レベルの高さの目安となります。事前カウンセリングでは、メリット・デメリット、リスクをはじめ、目が寄るかどうかなど些細なことでも気になることがあれば納得いくまで相談しましょう。
鼻プロテーゼに関するよくある質問にお答えします。
答え
鼻を高くすることで目が寄ることはありません。鼻根が高くなり鼻筋が通ることで、錯視効果により目が寄ったように見えることはあります。
答え
手術は「感染」や「血腫」、「瘢痕」などのリスクを伴います。当院では感染管理を徹底しております。血腫は1~2週間で自然に吸収されます。瘢痕は体質によって目立ちやすい場合があります。
答え
鼻が高くなったり鼻筋が通ったりすることにより、顔全体にメリハリがつきます。個人差がありますが、離れていた目が寄って見えたり、輪郭がすっきりとして見えたりします。
今回は以下の内容について説明させていただきました。
・鼻プロテーゼとは
・鼻プロテーゼで目が寄ることはあるのか?
・鼻プロテーゼで目が寄って見えると不自然?
・鼻プロテーゼで目が寄る人の特徴
・鼻プロテーゼで目が寄って見える・見えない症例
・鼻プロテーゼ以外の鼻整形でも目は寄る?
・鼻プロテーゼによる目以外の顔全体への影響
・鼻プロテーゼが不安な方は、実績のあるクリニックへ相談するのがおすすめ
鼻プロテーゼは、鼻にプロテーゼを入れて鼻筋を整える手術です。鼻プロテーゼを入れて物理的に目が寄ることはありませんが、錯視効果で寄って見えることはあります。鼻根部までプロテーゼをいれた場合、プロテーゼの高さが高い場合、もともと目が離れている人は寄って見えることがありますが、適切な治療であれば不自然さはありません。鼻プロテーゼ以外でも、自家軟骨に隆鼻術やヒアルロン酸注入をすると目が寄って見えることがあります。鼻プロテーゼにより、目以外にも、顔全体にメリハリがついたり、Eラインが整いやすくなったりします。治療の仕上がりは技術により変わります。不安を感じているならば、実績のあるクリニックに相談しましょう。