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鼻の高くしたり鼻スジを通したりするための治療法「鼻プロテーゼ」。ダウンタイムの期間や症状について、仕事や人前に出ても大丈夫かどうか、具体的な症状や生活上の注意点についてお伝えします。これまでの症例や、プロテーゼの抜去や入替時のダウンタイムについても解説します。
鼻プロテーゼは正式には「プロテーゼ隆鼻術」と呼ばれる治療法で、鼻根部から鼻背部に、人間の軟骨に似た医療素材である「シリコンプロテーゼ」を挿入することで、鼻の付け根から鼻先にかけてシャープな鼻スジを作ることができます。プロテーゼは異物反応(アレルギー)を起こしづらい比較的安全な素材で、一度挿入すれば半永久的な効果を得られ、取り出しや入替も可能です。鼻の内側からメスを入れるため、外側からは傷跡が見えないというメリットもあります。
鼻プロテーゼのダウンタイム症状には腫れ・内出血・痛みなどがあり、期間は約2週間。完成までは約2か月です。
術後1週間は医療用テープ固定とギプス固定をして過ごしていただきますが、当日からマスクやメイクで隠すことができます。
鼻プロテーゼのタウンタイムの様子を、症例写真を用いて解説します。
鼻プロテーゼの効果は半永久的であるため、基本的に治療後の抜去や入替は不要です。
抜去が必要になるのは、感染、浅く入れすぎてプロテーゼの輪郭が見える、赤みが続く、ぐらつく、ずれる、皮膚を突き破って飛び出すなどといった“トラブルが生じた場合”や高さなど“仕上がりが気に入らない場合”です。
抜去によるダウンタイムは短く、腫れは術直後がピークで、数日でほぼ軽快し、1週間後には完成します。内出血は、ほとんど生じませんが、人によっては目元中心に現れることもあります。出た場合は、1~2週間かけて吸収されます。
プロテーゼのデザインを変えたい場合やL字プロテーゼからI字プロテーゼに変えたい場合は、入替を行います。抜去と入替は基本的には同日に可能ですが、感染がみられる場合は入替までに1か月程度明けたほうがよいでしょう。
鼻プロテーゼのダウンタイム症状の程度と期間は表の通りです。
いずれの症状も目立つものは数日、処方薬やメイクで軽減でき、日常生活に大きな影響はありません。
症状 | 程度 | 期間 |
腫れ | かなり腫れるがギプスで隠れている メイクで隠せる程度 | 3.4日 1週間から2週間 |
痛み | 鈍痛 (処方の鎮痛剤内服により日常生活に支障ない程度に抑えられる) | 2.3日 |
内出血 | 眉間の間から鼻にかけて出現 | 1~2週間で吸収 |
術後の体調も気になります。仕事に影響があるのか、ダウンタイムの症状別に具体的に説明します。
術後の痛みは鈍痛です。多くの場合、術後に処方する鎮痛剤を内服することで、日常生活に支障なく過ごすことができます。
術後5日間は、医療用テープとギプス固定による鼻の固定を行います。テープの影響だけでなく、傷の回復過程に伴い痒みを生じることがあります。圧迫によるずれを避けるため、テープを剝がしたり掻いたりせず、患部にはなるべく触らないでください。
鼻プロテーゼの治療では、鼻根部(鼻の付け根)の骨膜下にポケットを作り、異物であるプロテーゼを挿入しています。そのため、術後、ポケット内に挿入したプロテーゼが馴染むまでは、異物感が残ることがありますが、仕事に影響するほどのものではありません。
発熱は悪いものとは限りません。一般に、手術後半日程度経過して起こる発熱やだるさは生体防御反応のひとつですので、心配は要りません。ただし、術後3~4日して発熱があらわれた場合は感染の可能性があります。仕上がりにも影響がありますので、すみやかにクリニックにご連絡ください。
術後の見た目について、人前に出ても違和感がなくなるまでには、どれくらい時間がかかるのでしょうか。腫れや内出血、固定用の医療用テープやギプスなど、見た目について解説します。
鼻プロテーゼの傷は外からは見えませんが、鼻根部(鼻の付け根)の骨の上をはがしてポケットを作るため、鼻を中心に眼の周囲に内出血や腫れがあらわれます。術後3日目くらいまでが、眉間の腫れや内出血のピークであり、その後時間の経過とともに落ち着き、術後1~2週間程度で症状は治まります。
腫れが最も強い時期は、ギプス固定をしているため腫れや内出血が隠れます。またギプス固定を外した後の、内出血は、コンシーラーなどのメイクとマスクをすることで隠すことができます。
鼻プロテーゼ術後は、挿入部位の固定が必要になります。術後数日で仕事復帰することはできますが、汗をかいたり、下を向いたりする作業は血流が増してダウンタイム症状が長引く可能性があります。また、ぶつける危険性があるような作業は、ずれを生じる可能性があるので極力控えてください。医療用テープとギプス固定をしている間は安静に過ごし、可能でしたら余裕をもってお休みをとっておくと安心です。
鼻プロテーゼ術後の生活はクリニックの指示に従いましょう。ダウンタイム中にしてはいけないことの例とその理由を具体的に解説します。
鼻プロテーゼの完成までは約2か月ですが、術後6か月以内は鼻をぶつけるとずれやすくなります。鼻を刺激する行為、強く触ったり鼻付近のマッサージを行ったりしてはいけません。圧迫やうつぶせ寝も避けましょう。
約1週間後に再診が行われ、ギプス固定と医療用テープを外します。それまでは入浴や飲酒のような血行が良くなる活動はなるべく控えてください。反対に、喫煙は血流を悪化させ術後の回復を遅らせてしまうため、控えましょう。運動は、血流はもちろん、ぶつけてしまうとずれる可能性があるので特に注意が必要です。
プロテーゼ挿入後1か月程度は、触るとずれる可能性があります。
鼻をかむ行為は患部を圧迫してしまうため、術後2週間は避けましょう。このため、花粉症などがある方はアレルギー物質にさらされる環境を避け、内服薬を服用するなど、なるべく鼻水などの症状は抑えていただくとよいでしょう。
鼻から入れる内視鏡はプロテーゼのずれだけでなく、強く引っ張れば傷口が開いてしまう可能性もあります。
鼻プロテーゼの仕上がりには医師の技術が表れます。クリニック選びの際は、事前にホームページなどで医師の経歴や症例写真などを確認しましょう。事前のカウンセリングで医師と仕上がりのデザインイメージを共有し、納得してから治療を受けることも大切です。
イセアクリニックは、日本形成外科学会の専門医が常勤し、専門医を育てる教育施設としても認定されている実績あるクリニックです。イセアクリニックで実際に行われた症例を写真とともに紹介します。
鼻プロテーゼのダウンタイムに関するよくある質問にお答えします。
術後に鼻プロテーゼがずれないために、テープ固定、ギプス固定を行います。約1週間後の再診までは、ご自身で外したり濡らしたりしないようご注意ください。
患部を刺激したり血流を促したりする行為は、ダウンタイム症状を長引かせてしまいます。術後の生活上の注意を守り、入浴や飲酒がOKになってからも、長時間の入浴や過度の飲酒、運動など血流を促す行為、鼻をかんだりぶつけたりといった刺激は避けましょう。腫れが気になるときは氷を断続的にあてるのもよいでしょう。
鼻の内側から切開するため、見えるところには傷ができません。ダウンタイム症状として腫れや内出血がありますが、メイクやマスクで隠すことができます。
今回は以下の内容について解説しました。
・鼻プロテーゼとは
・鼻プロテーゼのダウンタイム
・鼻プロテーゼの抜去や入替のダウンタイム
・鼻プロテーゼのダウンタイムの症状一覧
・仕事に影響はある?体調に関するダウンタイムの症状
・人前に出られるまでの期間は?見た目に関するダウンタイムの症状
・鼻プロテーゼのダウンタイム中にしてはいけないこと
・実績のあるクリニックでの鼻プロテーゼがおすすめ
「鼻プロテーゼ」は鼻筋にプロテーゼを挿入して鼻を高くしたり鼻筋を通したりする治療法です。ダウンタイム症状は内出血や腫れが約2週間、抜去時のダウンタイムは数日程度です。術後は痛みや痒み、異物感などがあらわれますが、日常生活に大きな影響はありません。ただし、3~4日後に発熱などがあらわれた場合、感染の疑いがあり受診が必要になります。医療用テープやギプスで保護する必要性や腫れ・内出血などのダウンタイム症状がありますが、マスクやメイクで隠すことができます。術後の日常生活では傷を刺激しない、血流を促進しすぎないなど、医師の指示に従いましょう。可能なら、1週間程度のお休みがとれるとよいでしょう。実績のあるクリニックで症例を確認し、デザインイメージに納得してから治療に臨みましょう。