こんにちは。形成外科医の鈴木知佳です。
きれいになりたくて鼻翼縮小をしたにもかかわらず、仕上がりが不自然になってしまうことがあります。
なぜ不自然な仕上がりになってしまうのか、鼻の状態に合った鼻翼縮小のやりかた、不自然になってしまったときの対処法や不自然にならないためのポイントを紹介します。
鼻翼縮小に関するよくある質問にもお答えします。
鼻翼縮小は鼻翼(小鼻)の皮膚を切り取ることで小鼻を小さくする治療法です。ひとくちに鼻翼縮小といっても、鼻の内側を切る内側切除と外側を切る外側切除、内側も外側も切除するという3つの方法があります。
それぞれに適した条件があり、患者様の鼻の状態に合った適切な術式を選択しないと、バランスが悪く不自然になります。
小鼻の付け根より小鼻が張り出していない場合や大きな変化を望まない場合は、内側切除が適しています。
鼻の穴の内側からメスを入れ、小鼻の付け根の皮膚を切って縫い合わせます。傷は鼻の中なので、外からは見えません。
小鼻の付け根を縫う際に、小鼻は少し下に引っ張られますが、やりすぎると鼻の穴が目立ってしまいます。
小鼻の付け根より小鼻が張り出している場合、小鼻が巻き込んだような形となっている場合やしっかりと変化を出したい場合は、外側切除が適しています。
小鼻と頬の境目からメスを入れるため、外に傷ができますが、境目で溝になっている部位に沿って縫い合わせていくので、比較的傷あとは目立ちにくくなります。時間の経過とともに傷が薄くなることと、鼻周囲の色素沈着の色に傷が馴染むことで、さらに目立たなくなっていきます。
内側切除、外側切除、いずれの場合も、切除しすぎや切除範囲が不適切であれば不自然に見えます。
小鼻の皮膚を切り取りすぎると、本来丸みを帯びている小鼻が直線的になったり、鼻の穴が小さくなりすぎたり、不自然になってしまうこともあります。
また、治療はバランスが大切です。小鼻だけでなく、全体とのバランスを考えたデザインでないと、不自然に見えてしまいます。
鼻翼縮小を実施した結果、不自然な鼻になってしまったら、状態に合わせて修正を行うことができます。
変化を感じられない場合や左右差がある場合は適切な範囲を見極め、もう一度切除を行います。片方だけ修正を行うこともできます。ただし、やりすぎには注意が必要です。
鼻の穴が角ばるなどして丸みがなくなったり、穴が狭まったりしてしまったら、鼻だけの修正ではどうにもなりません。耳から皮膚と軟骨を採取して鼻に移植して形を整えます。
鼻翼縮小の治療が上手くいっても、顔全体のバランスが変わることで鼻の頭が大きく見えることがあります。その場合は、鼻先をスリムに整える「鼻尖縮小」の治療を行い、バランスをとります。
鼻翼縮小で不自然になってしまったら、修正はできますが、金銭的にも身体的にも負担が増えてしまいます。
仕上がりが不自然にならないためのポイントは、実績あるクリニックを選び、カウンセリングなどを利用し納得したうえで治療に臨むことです。
鼻翼縮小の仕上がりは、医師の技術力に左右されます。
ひとりひとりの鼻の状態に合った適切な切除範囲を見極めるデザイン力と切除や縫合の技術力が必要です。ホームページ等を参考に、経験豊富な医師がいるか、症例実績が掲載されているかなどを確認し、信頼できるクリニックを選びましょう。
鈴木が執刀した症例をいくつかご紹介いたします。
▼より詳しいお写真、施術内容は下記ページから
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鼻翼縮小を行う際は、患者様の鼻の状態に合わせたデザインが大切です。
カウンセリングでは医師が実際に鼻を診察し、お悩みやご希望をうかがいます。その際に、リスクについてもご説明させていただきます。患者様の理想だけでなく、経験豊富な医師と一緒にひとりひとりの状態に合ったリスクを抑えた最適なデザインをみつけ、イメージを共有してから治療に臨みましょう。イセアクリニックではカウンセリングは納得いくまで何度でも無料です。
鼻翼縮小に関するよくある質問にお答えします。
A.必ずしもセットで治療することは推奨していません。
鼻を小さくするには、小鼻を小さくする鼻翼縮小のほかに、鼻先を細くする鼻尖形成・鼻尖縮小があります。
両方を同時におこなえば、鼻を小さくできると考える人もいるでしょう。
しかし、治療の効果を最大限に生かすには、ただ小さくすることよりもバランスが大切です。例えば、鼻尖形成により小鼻が中央部に引き寄せられ、鼻翼縮小を行わなくて済む場合があります。
また、鼻翼縮小をすることで鼻尖部が相対的に太くみえ、鼻尖縮小が必要になることもあります。鼻の状態には個人差があるので、状態に合わせて治療方法を見極める必要があります。
A.術後1年以内であれば、初めての方に限り無料で再手術が可能です。
カウンセリングで納得して治療を受けても、事前に描いたイメージ通りの形になっても、後から気持ちが変わることもあります。
完成までは約3か月程度かかり、鼻周りが腫れや不安定な状態が続くため、術後3か月経過した方を対象とさせていただきます。術後の経過を見ながら、医師が再手術の時期を判断させていただきます。
この記事では以下の内容について説明させていただきました。鼻翼縮小で不自然な鼻になる理由は?
・鼻翼縮小で不自然な鼻になってしまったら?
・鼻翼縮小で不自然にならないためのポイント(実績のあるクリニックを選ぶ/カウンセリングで納得してから治療を受ける)
・鼻翼縮小に関するよくある質問(鼻尖形成とセットで行ってもよいか/やり直しはできるか?)
鼻翼縮小は鼻の形やデザインを見誤ると不自然な仕上がりになることがあります。不自然な仕上がりになってしまった場合、他の治療法を含む再手術により修正することはできますが、身体的にも金銭的にも負担となり、リスクもあります。信頼できるクリニックを選び、治療方針に納得してから治療を受けましょう。