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ヒアルロン酸は人体に元々含まれる成分で、ヒアルロン酸注入はボリュームを出したり形をつくったりする目的で選択されます。
もともと薄い唇や、加齢に伴い薄くなった唇にヒアルロン酸を注入することにより、唇にボリュームを持たせることができます。
上唇が薄い場合は、下唇とのバランスをとるために上唇だけに注入することもあります。
上唇へのヒアルロン酸注入は、唇そのもののボリュームや形を変えるだけでなく、口の周りの見え方や印象を変える効果もあります。
年齢を重ね、口周りの筋力が衰えると、鼻の下が伸びて老けた印象を与えます。
ヒアルロン酸を注入し、上唇が上向きになることで、鼻と唇の間の溝(人中)を短く、可愛らしい印象に見せることができます。
アジア人が美人に見える唇のバランスは「上唇1:下唇1.1~1.6」「鼻と顎先を結んだEラインに唇の先端が収まること」「上唇が下唇より1~2㎜前に出ていること」と言われています。
必要に応じ、ヒアルロン酸を上唇・下唇・両方・唇の上などに注入することで、ボリュームや形を整えることができます。
ただし、唇の薄い人が上唇だけに注入をすると、全体のバランスが崩れてしまう可能性があるため、その場合、バランスを見ながら下唇も合わせて注入を行う必要があります。
唇が薄い人が製剤の量に比例する料金体系のクリニックを選択すると、高くつくことがあります。
上唇へのヒアルロン酸注入には何㏄くらい必要でしょうか。
上唇のみのプランはあるのでしょうか?
上唇への注入に必要なヒアルロン酸の量には、希望デザインやもとの状態などにより個人差がありますが、目安としては0.7~1.5㏄程度です。
注入量が多すぎると不自然な「ヒアルロン酸顔」になってしまうことや、血管や神経を圧迫してしまうことがあります。
バランスや安全、自然な仕上がりを心がけましょう。
ヒアルロン酸注入は、クリニックにより料金体系が異なります。
例えば、製剤1瓶あたり、部位ごと、〇〇㏄ごと、加えて製剤の種類によって分けられていることがあります。
施術代と製剤代を分けているところもあれば、アフターケアまで含んでいる場合もあります。
最終的な金額を確認する必要があります。
クリニックによりプランは異なります。
製剤の種類と注入量のみ提示しているところもあれば、デザイン別に提示することで結果的に上唇のみへの注入となっているところもあります。
極端に安い場合は、注意が必要です。
上唇に適した製剤、適した量を考慮し、適性価格のクリニックを選ぶようにしましょう。
上唇のヒアルロン酸注入について、実際の症例写真を交えて紹介します。
上唇のヒアルロン酸注入は、メスを使わずに唇をデザインしたい方、口角を上げたい方、鼻と唇の間の溝(人中)を短く見せたい方、上下の唇のバランスを整えたい方、Eラインを整えたい方、などにおすすめです。
ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収され、効果が永久的ではないため、他の治療を行う前に試しに変化をみたいという人にもおすすめです。
上唇へのヒアルロン酸注入には、リスクもあります。
例えば、「青白く透ける」「凸凹・しこり・左右差・不自然な仕上がり」「動脈塞栓」などが考えられます。
唇は皮膚が薄いため、ヒアルロン酸を浅い部位に注入すると青白く透けることがあります。
深い部位に注入することで、透けを防ぐことができます。
筋肉の状態により、仕上がりに左右差がでたり不自然になったり、凸凹やしこりが生じることもあります。
動脈に注入してしまうと血管が詰まり、皮膚壊死につながります。
塞栓に気づいた時点で、すみやかにダーゼでヒアルロン酸を溶解する必要があります。
ヒアルロン注入の仕上がりは、デザイン力や注入技術など医師の技術に左右されます。
治療を受ける前に、ホームページなどで症例を見て、実績の多さや仕上がりを確認しましょう。
注入後のリスクや仕上がり、料金体系についての不安や不明点があれば、カウンセリングの際に納得がいくまで相談しましょう。
唇のヒアルロン酸注入に関するよくある質問にお答えします。
唇は粘膜ではない敏感な部位ですが、麻酔がよく効く部位でもあります。
針を刺すときのチクっとした痛みと、注入中のつねられたような痛みがあります。
氷で冷やし、表面麻酔をしてから行いますが、不安が強い方などご希望により笑気麻酔を追加することができますので、ご相談ください。
ダウンタイム症状として唇の腫れや内出血があらわれる可能性があります。
腫れはご自身では違和感がありますが、他人に気づかれない程度で、数日で落ち着きます。
内出血は注入した針孔にあらわれますが、翌日からメイクでカバーでき、約2週間で消失します。
上唇を縁取るようにヒアルロン酸を注入すると、上唇が上を向き、M字リップになります。
一度入れたヒアルロン酸の細かい修正は難しいため、一回ダーゼで溶解し、1週間ほど経って吸収された後の再注入をお勧めしています。
今回は以下の内容について紹介しました。
上唇へのヒアルロン酸はボリュームアップの他、M字リップを作る目的や人中短縮の目的で選択されます。
唇の薄い人は、下唇とのバランスを考えて、必要に応じ下唇にも注入します。
注入量の目安としては0.7~1.5㏄程度で、クリニックにより料金体系が異なり比較が難しいところです。
若々しく見せたい人、理想の印象を手に入れたい人の他、効果は永久的でないため他の治療前に試したい人にもおすすめです。
失敗すると、青白く透けたり動脈塞栓を起こしたりなどリスクがあるため、実績の多いクリニックでの治療がお勧めです。