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注射だけの手軽な治療として人気のボトックスとヒアルロン酸。ほうれい線(法令線)には、どちらの治療がおすすめでしょうか。
ほうれい線のできる原因、ボトックスとヒアルロン酸の効果やリスク、料金などの違いを比較し、法令線の状態別に適した治療法や自分に合った治療の選び方を紹介します。
ほうれい線は小鼻の横から口角にかけて伸びる溝のこと。ほうれい線が刻まれる原因は、頬の脂肪や皮膚の厚み、皮膚の中にあるコラーゲンやエラスチンなど張りや弾力を生む成分の減少、皮膚を支える骨の萎縮、表情筋の衰えによるたるみなどが挙げられます。
冷えや栄養のアンバランスによる皮膚の血流の悪さ、喫煙による循環不良、紫外線によるダメージなども、皮膚の老化を早めます。肌の持つ張りや弾力、表情筋の衰え、骨の萎縮により頬の脂肪や皮膚の厚みを支えきれなくなると、ほうれい線が深くなります。
ほうれい線があると老けて見えるほか、不機嫌そうな印象を与えます。
まずは、ヒアルロン酸とボトックスの、それぞれの違いを知る必要があります。
ヒアルロン酸はもともと人体にあるゼリー状の成分です。ヒアルロン酸製剤をほうれい線に注入すると、溝やくぼみを内側から埋め、しわを改善し、張りを回復します。ヒアルロン酸は注入後すぐに効果を感じることができ、時間の経過とともに自然に体内に吸収されていきます。
ボトックスは、筋肉を動かす指令を伝える神経伝達物質アセチルコリンの分泌を抑え、表情じわの原因となる筋肉の過剰な緊張を和らげることで、しわをできにくくする治療です。効果が表れるまでに、数日~1週間程度かかり、じわじわと効果を感じることができます。時間が経つと徐々に効果が失われ、元に戻ります。
ほうれい線は主に「深いしわ」なので、溝を埋めることができるヒアルロン酸がおすすめです。笑ったときにできる「表情じわ」には表情筋を緩めるボトックスが有効です。ほうれいの原因や状態について、ご自身で判断がつきかねる場合は専門家に診てもらいましょう。
ボトックスとヒアルロン酸を比較してみましょう。
ボトックス | ヒアルロン酸 | |
改善できる悩み | 表情じわ | 表情じわ・深いしわ |
ダウンタイム症状 | 小さな腫れ・内出血 | 小さな腫れ・内出血 |
完成までの期間 | 1か月程度 | 即日 |
術後の生活 | 【当日からOK】 洗顔・シャワー・スキンケア・入浴 【翌日からOK】 メイク・飲酒・運動・エステ・マッサージ | 【当日からOK】 洗顔・シャワー・スキンケア・入浴 【翌日からOK】 メイク・飲酒・運動・エステ |
効果の持続期間 | 3~4か月 | 6~18か月 |
リスク | アレルギー・感染など | アレルギー・感染・塞栓など |
料金 | ほうれい線 ボトックス ¥44,000(税込) | ほうれい線 ジュビダームビスタ 1本¥77,000(税込) |
ボトックスは筋肉の緊張を抑えることで表情じわを改善し、ヒアルロン酸は皮膚をボリュームアップすることで表情じわや深いしわの溝を埋め、改善します。表情じわは表情筋の緊張によってできる一時的なしわですが、同じ表情を繰り返すことで表情筋が縮まり、しわとして刻まれます。
ボトックスを何度か繰り返し注入することで表情癖が治れば、しわの改善も期待できます。
ダウンタイム症状として、ボトックス・ヒアルロン酸のいずれの場合も、針を刺したところに小さな腫れ・内出血が生じることがあります。マスクやメイクでカバーするとよいでしょう。
完成までの期間は、ボトックスの場合、筋肉の動きが徐々に抑えられていく性質から、効果が表れ始めるのは数日~1週間程後ですが、しっかりと効果を実感できるのは3~4週間後です。ヒアルロン酸の場合、注入後すぐに効果を実感できます。
効果の持続期間は、個人差や製剤による違いはありますが、目安としてボトックスが約3~4か月、ヒアルロン酸が約6~18か月です。
ボトックスもヒアルロン酸も、いずれも感染やアレルギーのリスクがあります。アレルギーは体質によりますが、クリニックのホームページやカウンセリングで、公的な機関の認証を受けた製剤などなるべく安全な製剤を使用しているか、感染管理が徹底されているかどうかを確認しましょう。
ヒアルロン酸は誤って動脈に注入してしまうと血管を詰まらせ、血管の先につながる組織に血液が行き渡らなくなり、皮膚壊死や失明を起こすリスクがあります。
美容医療は保険適用ではない為、クリニックごとに料金体系が異なります。注入単位は1㏄ごと、製剤1瓶ごと、部位ごとなどの設定があり、料金には治療費以外に診察代や針代、製剤代などが、それぞれ含まれる場合と含まれない場合があります。
イセアクリニックの料金は、ボトックスもヒアルロン酸も部位毎に一律で、料金には治療費、製剤代、針代などすべて含まれています。医師とカウンセラーによる事前カウンセリングは無料です。継続しやすいよう2回目以降の注入が割引になるリピートプランもあります。
ほうれい線にはボトックス、ヒアルロン酸のどちらか片方だけでなく、両方を組み合わせるという選択肢もあります。表情じわであればボトックス、深いしわ・溝になっていればヒアルロン酸が適しています。
表情じわと深いしわが混在している状態であれば、ボトックスとヒアルロン酸の両方からアプローチすると効果的です。
自分に合った治療の選び方は「ご自身の悩みと適応となる治療法・製剤を知ること」と「料金体系を確認すること」。ポイントを紹介します。
ボトックスとヒアルロン酸は、適応する症状や得られる効果がそれぞれ異なります。
クリニックにより得意な治療、取り扱いのある製剤が違い、製剤が違えば持続期間も料金も変わるもの。すべてクリニックにお任せではなく、ご自身のお悩みに合った治療の選択肢について、積極的に情報収集を行いましょう。
料金体系はクリニックにより異なりますが、相場はあります。料金が極端に安かったり高かったりするクリニックは避けましょう。安全でない製剤を使用したり、余計な治療を行ったりしている可能性があります。
また、ヒアルロン酸やボトックスの効果は永久ではありません。追加注入や2回目以降の割引が充実しているかどうかもチェックしておきましょう。
ほうれい線は状態によって適応が異なり、ボトックスやヒアルロン酸注入は適した製剤の選択や注入量・注入ペースの見極めが重要です。いずれの治療も感染やアレルギー、ヒアルロン酸には動脈塞栓のリスクも伴います。
クリニックのホームページで取り扱い中の製剤や感染対策、医師の経歴や症例実績などを確認し、口コミなども参考にしつつ、実績のあるクリニックを選び、相談して納得してから治療を決めましょう。
ほうれい線の整形に関するよくある質問にお答えします。
答え
個人差や製剤による違いはありますが、6~18か月程度持続します。ジュビダームビスタ・ボリフトXCであれば、ほうれい線へのヒアルロン酸の効果は約18か月持続するというデータがあります。
答え
糸リフトはフェイスラインのリフトアップ目的で行われますが、ほうれい線への効果は期待できません。特にアジア人の場合、頬を斜め外側に引き上げる際に、頬骨の上の盛り上がりが邪魔をしてしまいがちです。
答え
深いしわや溝にはヒアルロン酸が有効です。状態を見極めるためにも、まずはお気軽に無料カウンセリングにお越しください。
今回は以下の内容についてお伝えしました。
・ほうれい線の原因
・ヒアルロン酸とボトックスの違い
・ほうれい線にはどちらがおすすめ?
・ほうれい線のボトックスとヒアルロン酸を比較
・ボトックスとヒアルロン酸という両方の選択肢
・自分に合った治療の選び方
ほうれい線の原因は、頬の脂肪や皮膚の厚み、皮膚や筋肉の衰え、皮膚を支える骨の萎縮です。ほうれい線が「深いしわ」となっているときは、溝を埋めることができるヒアルロン酸が、一時的にできる「表情じわ」には表情筋を緩めるボトックスが有効。ヒアルロン酸とボトックスを組合せることもできます。
ヒアルロン酸もボトックスも、ダウンタイムや術後の生活、コストパフォーマンスは変わりませんが、改善できる悩み、完成までの時間、持続期間が異なり、ヒアルロン酸には動脈塞栓のリスクが加わります。
ご自身の状態や治療内容、製剤について知り、料金体系を確認し、実績のあるクリニックで治療を受けましょう。