豊胸術のなかでも最も長く用いられている術式が、シリコンバッグをバストに挿入する「バッグプロテーゼ豊胸」です。同じ術式でも用いる材料が違えば効果も異なり、数ある豊胸バッグのなかでも「Motiva(モティバ)」は自然な仕上がりが期待できます。モティバの寿命、手術方法やダウンタイム、注意点を解説します。
「Motiva(モティバ)」は、バッグプロテーゼ豊胸用バッグです。バッグプロテーゼ豊胸は、バストにシリコンバッグを挿入することで2カップ以上のサイズアップや半永久的な効果を得ることができます。
シリコンバッグにはさまざまな種類がありますが、モティバはFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受けた医療用コヒーシブシリコンを使用しています。つまり、公的に安全性が認められた豊胸バッグです。
バッグは人体にとっては異物なので、挿入後に薄い被膜ができるのは自然なことですが、2%の割合で被膜が厚く硬く変形することがあり、「被膜(カプセル)拘縮」と呼ばれます。被膜拘縮は手術中に多量の出血があった場合や、挿入後に炎症を起こした場合に起こりやすいトラブルですが、モティバのなかでもエルゴノミックスタイプはシルクのような滑らかな表面加工により、拘縮を起こしにくいとされています。
モティバには、➀プログレッシブジェル②プログレッシブジェルプラス③プログレッシブジェルアルティマの3種類があります。
日本人の華奢な体型に合うのは、デコルテからのカーブがなだらかな②③タイプで、なかでも③のプログレッシブジェルアルティマは「エルゴノミックスタイプ」と呼ばれ、粘度が低く、弾力性が高く、重力に従い動きやすいので、姿勢に応じて形が変化し、自然な見た目を叶えてくれます。
モティバのサイズは350種類にも及びます。高さはミニ・デミ・フル・コースの4種類あり、日本人にはミニかデミが適しています。横幅は8.5㎝~15㎝の5㎜単位、弧の形も選べるため、理想の仕上がりを得やすいでしょう。
モティバ豊胸の効果は半永久的です。ヒアルロン酸注入では、製剤は1~2年で吸収され元に戻ってしまいます。脂肪注入による豊胸では、半分程度の移植脂肪が定着せずに壊死してしまいます。バストの体積・形を維持できる点がモティバ豊胸のメリットです。さらに、モティバは6層の外膜で衝撃に強い、本体と底を一体化させた構造で押しつぶしても破れにくい、といった特徴もあります。
ただし、バッグの耐用年数は永遠とは言い切れません。一般には、経年変化を考慮して約10年での入替が推奨されています。モティバのバッグは比較的寿命が長い、入れ替えの必要がないとも言われておりますが、もし寿命を迎えた場合は、バッグの周りに線維組織が付着して硬く変形する「カプセル拘縮」などのリスクが高まります。
モティバ豊胸の相場は約50~110万円です。倍近い差があるのはおかしいと思うかもしれませんが、美容医療は自由診療のためクリニックにより料金体系が異なります。はじめに提示されている料金のほか、カウンセリング代、針代、麻酔代、アフターケア等にかかる費用がオプションの場合もあります。比較の際は細かい点まで確認しましょう。
(1)手術は原則として全身麻酔下で行われますが、状態やご希望により異なります。全身麻酔なら1~2時間、静脈麻酔なら30分程度必要になります。
(2)手術自体は30~60分程度。バッグの種類、患者様の体質や生活等により、脇の下や乳房下溝線、乳輪などを3~5センチ程度切開します。
(3)バッグを入れるため、主に乳腺下や大胸筋下を剥離しスペースを確保します。
(4)バッグを挿入します。
(5)座った状態で胸の形を確認します。
(6)縫合します。
(7)血液排出用のドレーンは翌日抜去、1週間後に抜糸します。
モティバ豊胸のダウンタイムは約2週間、痛み、腫れ、むくみ、内出血があらわれます。痛みは数日後がピークで、その後は筋肉痛のような生理中のような胸が張る痛みが1週間程度あります。シリコンを入れることによる圧迫感は1か月程度です。
挿入のために切開した傷は、2~3か月は赤みが続き、6ヶ月かけて白く目立たなくなっていきます。
モティバ豊胸の注意点は「実績のあるクリニックで治療を受けること」「術後の生活に気を付けること」です。
クリニックにより推奨する術式や治療方針は異なり、仕上がりは医師の技術が左右します。事前にご自身に似た症例、形や傷、術後経過や仕上がりを確認し、信頼できるクリニックを選択しましょう。
料金体系やフォロー範囲はクリニックにより異なります。事前カウンセリングでメリット・デメリットやリスクを確認し、適切なバッグの選択、挿入法、アフターケアがしっかりしているクリニックを選びましょう。
洗顔・洗髪・メイク・シャワー・入浴は当日から可能ですが、抜糸翌日まではシャワー・入浴は胸から下の範囲にとどめ、患部を濡らさないように注意しましょう。必ず再診を受け、術後1カ月以降はご自身でマッサージを行なってください。
イセアクリニックのモティバ豊胸は、安全を第一にしております。全身麻酔下で行うバッグプロテーゼ豊胸は、執刀医と麻酔科医の医師2名体制で行います。静脈麻酔をご希望の方はご相談ください。また、モティバはFDAの認可を受けた安全性が認められたバッグです。
当院・他院に関わらず、過去にバッグプロテーゼ豊胸を受けた方向けに抜去およびモティバへの入替も行うことができます。
モティバ豊胸に関するよくある質問にお答えします。
答え
モティバのなかでもエルゴノミックスタイプは粘度が低く、弾力性が高く重力に従い動きやすいので、姿勢に応じて形が変化し自然な見た目を叶えます。
答え
施術後の効果は半永久的です。
今回は以下の内容についてご説明いたしました。
・Motiva(モティバ)-豊胸バッグとは?
・モティバ豊胸の手術方法
・モティバ豊胸のダウンタイム
・モティバ豊胸の注意点
・イセアクリニックのモティバ豊胸
モティバはバッグプロテーゼ豊胸に用いられるバッグのひとつで、アメリカFDAの認可を得た医療材料です。3タイプあるなかでも「エルゴノミックスタイプ」はデコルテからバストへのラインが日本人の体形に合い、サイズは350種類と豊富なうえ、姿勢によって動くため自然な見た目を実現します。
モティバ豊胸は脇の下などを3~5㎝程切開し、乳腺下や大胸筋下などのスペースを剥離してバッグを挿入する手術です。ダウンタイムは約2週間。腫れ、痛み、内出血の症状などがみられます。失敗を避け満足のいく結果を得るために、実績のあるクリニックを選び、術後の生活に注意しましょう。